はやぶさ2の奇跡感じて 実物大模型など展示 バンドー青少年科学館
2020/12/18 05:30
宇宙空間を旅する「はやぶさ2」の実物大模型=神戸市中央区港島中町7
6年に及んで約52億キロを飛行し、小惑星の砂を採取した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」の実物大模型が、神戸市中央区港島中町7のバンドー神戸青少年科学館で展示されている。企画展「神戸でシル!ミル!宇宙展」。2010年に奇跡の帰還をなしとげた「はやぶさ」の実物大模型も並び、多数の写真や映像とともに宇宙への興味がかき立てられる。(中島摩子)
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はやぶさ2は14年12月、鹿児島県の種子島宇宙センターを出発。19年2月、直径約900メートルの小惑星「りゅうぐう」へ1回目の着陸に成功した。会場のパネルでは、その難しさを「日本からブラジルにある直径6センチの的を狙うほどの精度が求められる」と紹介する。
2度の着陸で、りゅうぐうの表面の砂や地下物質の採取に挑んだはやぶさ2。小惑星には水や有機物を含む物質が多くあるとみられ、「太陽系の謎、生命誕生の謎に迫ることができる」と同科学館。JAXAの発表では、はやぶさ2がオーストラリアの砂漠に投下したカプセルには多量の黒い砂が入っていたといい、期待は高まるばかりだ。
実物大模型の本体は縦約1・25メートル、横約1メートル、奥行き約1・6メートルで、太陽光パネルを翼のように広げている。カプセルの模型も展示。スマートフォンを使い、3Dで再現された小惑星を観察できるコーナーもある。
同科学館サイエンスコミュニケーターの女性(41)は「はやぶさ2は別の小惑星へ再び旅立った。細かく作られた模型を見れば、驚きや興味、疑問が湧くはず」と話す。
模型の展示は1月11日まで。「はやぶさ」は1月6日まで。水曜、12月28日~1月4日休み。同館TEL078・302・5177