タイ語で「ありがとう」 砂浜駆け感謝を文字に 東日本大震災10年で発信

2021/03/01 07:00

砂浜を駆け、文字をかたどる参加者=神戸市須磨区須磨浦通1

 東日本大震災から丸10年となる11日に合わせ、世界へ感謝を伝えようと、走ったルートでスマートフォン画面に文字が浮かぶアプリを使った催しが28日、須磨海岸(神戸市須磨区)で開かれた。スマホの衛星利用測位システム(GPS)を活用しており、子どもらがタイ語で「ありがとう」の文字を表現した。 関連ニュース 認知症による徘徊、悲劇をなくせ GPS付き靴購入や事故保険加入を支援 川西市の施策<ローカル+α> 芝刈りロボのおうちは犬小屋風!? GPSで管理、充電へ自動で「帰宅」 神戸市が実証実験 「不仲はジャーナリストが描いた構図だったのでは」藤田嗣治と国吉康雄合作の色紙発見

 「プロGPSランナー」として活動する元小学校教諭、志水直樹さん(33)=兵庫県西宮市=が提案。全国各地で有志約100人が参加し、10カ国語以上で「ありがとう」を意味する言葉をアプリで表現した。
 須磨海岸ではバリアフリー化などに取り組むNPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクトが協力。志水さんや同法人メンバーらはまず、「コップン」(ありがとう)といったタイ語の文字を一つずつ確認し、砂浜に木の枝などで線を引いた。スマホを手に、その線上を歩いたり走ったりすると、アプリに文字が浮かび、参加者らは歓声を上げていた。
 妻が仙台市出身という会社員の男性(57)=神戸市須磨区=は「もう一度被災地に目を向け、さまざまな支援が継続することにつながれば」と話していた。
 各地の文字は11日、ツイッターなどで「#311thankyouworld」と検索すると確認できる。(井川朋宏)

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