宮城で醸造の酒、神戸などで販売 全売り上げを被災の子ども支援に
2021/03/10 05:30
売上金が全て被災地支援に使われる特別純米原酒「3・11未来へつなぐバトン」=神戸市兵庫区上沢通3、酒の美味小家てらむら
東日本大震災の発生から10年に合わせ、宮城県大崎市の酒造会社「一ノ蔵」が手掛けた特別純米原酒「3・11未来へつなぐバトン」が全国に出荷された。売上金は全て、被災した子どもらの支援に充てられる。兵庫県内でも神戸や姫路、淡路市などの8店舗で販売している。
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同社は震災当時、酒造や倉庫が壊れる被害に遭い、社員の中には親族を亡くしたり、自宅を流されたりした人もいた。商品の多くが破損し、被害総額は1億円を超えたが、全国の一ノ蔵ファンからの支援により持ち直したという。
2011年12月、同社は恩返しのプロジェクトを立ち上げ、毎年震災が起きた3月ごろに特別酒を販売している。果実のような軽い香りで、米のうま味と甘味の調和が味の特徴という。
「震災で0歳だった赤ちゃんが無事にハタチを迎えるまで」という目標を掲げ、売り上げは全て、被災地の子どもたちを支援する公益社団法人「ハタチ基金」に寄付。9年間で総額6千万円以上を集めた。
神戸市兵庫区の「酒の美味小家(うまごや)てらむら」は阪神・淡路大震災で店内に被害が出て、周囲に助けられた経験があり、発足当初から同プロジェクトに参加する。店主の寺村仁均(まさなお)さん(57)は「同じ思いをした仲間として、何年たっても東北のことは絶えず頭にある」とし「前を向いて応援し続けたい」と力を込めた。
取扱店は「日本名門酒会」の公式サイトで公開している。なくなり次第終了。(小谷千穂)