「津波の怖さ忘れないで」 三宮で避難者ら追悼行事 東日本大震災の発生10年
2021/03/12 05:30
並べたキャンドルの前で、東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげる人々=神戸市中央区加納町6
東日本大震災の発生から10年となった11日、神戸・三宮の東遊園地(神戸市中央区加納町6)で、犠牲者の追悼行事が開かれた。集まった約50人の中には、東北の被災者や東京電力福島第1原発事故の避難者の姿も。異口同音に語ったのは「同じ経験を繰り返さないで」という切なる願いだ。耳を傾けた神戸の若者たちは、教訓を次世代に伝える思いを新たにした。(金 旻革)
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阪神・淡路を語り継ぐNPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯(あか)り(HANDS)」が2012年から続ける行事。今回は、昨年発足した若者を中心とした語り部グループ「1・17希望の架け橋」メンバーも駆け付け、約700個のキャンドルで「忘れない 3・11」の文字を描いた。
発生時刻の午後2時46分、参加者全員で黙とう。「今いる場所が安全なのか常に意識して。それが亡くなった人々への追悼になる」。主催者からマイクを渡された神戸市西区の細谷一(はしめ)さん(60)は語り掛けた。
3年前、岩手県陸前高田市から移住。海岸から1キロ圏内の自宅はあの日、津波に覆われた。同級生や同僚が命を落とし、低地の指定避難所で住民の多くが津波に巻き込まれた。「津波の恐ろしさを忘れないでほしい」と力を込めた。
避難生活を送る人々は全国で4万人超に上る。原発事故後、福島市から小学4年生の長女を連れて京都府に避難した小林雅子さん(52)は「古里を離れた怒りと悔しさは残る。災害に遭うリスクが誰にでもある」。
それぞれの言葉に聞き入った兵庫県立舞子高校環境防災科2年の生徒(17)は「経験していなくても、災害を自分事として捉えなければと思った」と話す。祖父母は阪神・淡路で自宅が全壊して生き埋めになった。近隣住民が救出したと聞き、コミュニティーの大切さをかみしめる。「災害と無縁ではいられない。語り継ぐために何ができるのか考えていきたい」と話した。