コロナと症状似ている熱中症防ぎ医療守ろう 神戸市が対策呼び掛け
2021/06/22 05:30
熱中症予防のため「距離をとって」「マスクをとって」「水分をとって」と呼び掛けるチラシ(神戸市提供)
間もなく、コロナ下で迎える2度目の夏がやってくる。熱中症が重症化すると、呼吸状態の悪化や意識低下などの症状が新型コロナウイルス感染症と似ているため、熱中症患者の増加が医療体制を圧迫しかねない。神戸市健康局は「熱中症は予防できる。一人一人がしっかり対策を取り、救急搬送には至らないように心掛けてほしい」と呼び掛けている。(長谷部崇)
関連ニュース
高校生9人「熱中症疑い」で救急搬送、一時重症の生徒も 体育の授業中
浜松34・3度、各地で真夏日 東京31・4度、今年一番の暑さ
神戸市で新たに7人が感染 新型コロナ
市内の熱中症による救急搬送件数は近年増加傾向で、記録的な猛暑だった2018年に過去最多の973件に上った。昨年は760人が搬送され、屋外にいた人(351人)より屋内の人(409人)の方が多かったという。
市は熱中症の搬送が増える7、8月、一隊3人の臨時救急隊3隊を市内の消防署に輪番で配置するほか、コロナ下での熱中症予防として「距離をとって」「マスクをとって」「水分をとって」の「3とって」を呼び掛けるチラシを作成。人との距離は1メートル以上空ける▽人との距離を取れる場面ではマスクを外す▽こまめに水分を取る-などの注意喚起をしている。
7~9月には、無料の給水スポットを紹介するアプリ「mymizu(マイミズ)」を活用した「水を飲もうキャンペーン」を実施する。マイミズは、アプリ内の地図でウオーターサーバーなどの近くの給水スポットが分かるアプリ。市は現在、アプリの地図に表示される、飲み水の無償提供や熱中症予防の啓発に協力する店舗や事業所を募集している。このほかチラシの配布なども行う。市健康企画課TEL078・322・6517