コープこうべ100周年歌 作詞作曲は臼井真さん
2021/07/15 05:30
記念イベントに登場した臼井真さん(左)と歌を披露した早瀬直久さん(中央)ら=神戸市中央区熊内橋通7、神戸芸術センター
震災復興を願う合唱曲「しあわせ運べるように」を作った臼井真さん(60)=神戸親和女子大准教授=が、生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区)の創立100周年記念ソング「やさしさ つむいで」を作詞作曲した。神戸芸術センター(同市中央区熊内橋通7)であった同組合の100周年記念イベントで発表され、各店舗でBGMとして流れている。(丸山桃奈)
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コープこうべは1921年に誕生し、今年100周年を迎えた。阪神・淡路大震災では同組合も被災し、職員らも「しあわせ運べるように」の曲に心を支えられたという。大きな節目に、同組合が描く10年先の未来を分かりやすく伝えようと歌の制作を決め、臼井さんに作詞作曲を依頼した。
2020年6月から、組合員らに100周年記念ソングのフレーズや、「10年後のまちの様子」などをイメージしたイラストを募集。集まった約2500通から臼井さんらが選んで紡いだ言葉にメロディーを乗せ、21年1月に完成させた。
合唱曲らしく明るくゆったりとしたテンポの同曲は2番まであり、「やさしさつむいで みんなでつくる明日」、「これからもいつまでも 100年先も君と ずっとずっと一緒」など、子どもたちに語り掛けるような歌詞となっている。
今月11日にあった催しでは、臼井さんが制作秘話を披露した。「最初は曲のサビを作るのに苦労したが、出だしの歌詞が決まるとスムーズに流れ出てきた。『これはいける』と手応えを感じた」と振り返った。また「君といると幸せ」という、冒頭の歌詞に込めた思いも説明。「『君』とは、100年続いてきたコープさんと、これから未来を担う子どもたちなどの意味がある」と語った。
イベントでは、なぎさ小学校(中央区脇浜海岸通2)の合唱部が歌う様子を収めた動画を上映。編曲やミュージックビデオなどを担ったシンガー・ソングライター早瀬直久(なおき)さんも登場し、自作のミュージックビデオを背に同曲を歌った。
臼井さんは「震災を経験し、メッセージを持つ神戸の街から、この歌が日本、世界へと広まってほしい」と期待していた。