東北と神戸の高校生が交流 震災復興支援への理解促進へ

2021/08/02 05:30

高校生の立場でできる震災支援活動の方法を考える生徒たち=神戸市中央区生田町1

 東北と兵庫の高校生が震災復興支援への理解を深める交流会がこのほど、神戸市中央区生田町1の特別養護老人ホーム「オリンピア」で開かれた。神戸市内外4校の9人が対面で、福島県の生徒6人がビデオ通話で参加。自分たちにできる支援活動を考えた。 関連ニュース 能登復興の後押しを 僧侶らが義援金の托鉢 香美 被災地支援、関西広域連合が三木総合防災公園で訓練 「速やかな連携で応援」物資拠点設置の動き確認 <神戸へ ボランティア元年の青春>(6)ニーズ 支援と被災者を結びつけるには

 同施設を運営する社会福祉法人などは10年前、東日本大震災で被災した高校生を招き、阪神・淡路大震災の復興を学ぶ交流会を実施した。開催から10年の節目を迎え、現役の高校生にも震災復興の歩みやボランティアの心構えを伝えようと企画した。
 生徒たちは、福島の情報発信施設の代表を務める平山勉さん(54)から東日本の被災経験や復興の歩みを聞き、日本災害救援ボランティアネットワークのスタッフからは、被災者との寄り添い方を学んだ。その後、高校生ができる復興支援の方法を議論。震災への理解を深めるワークショップ開催などを発案した。
 滝川高校(同市須磨区)1年の男子生徒(15)は「支援物資が廃棄される事例を聞き、善意が迷惑になることもあるんだと気付いた。相手の立場に立った支援が必要だと思った」と話していた。(大橋凜太郎)

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