第5管区海保とエム・シーシー食品が「潜水士カレー」発売 独特レシピを再現

2021/09/04 05:30

巡視艇「はるなみ」で乗組員に人気のレシピを再現した「潜水士カレー」=神戸市中央区波止場町

 神戸の「船メシ」を家庭で楽しんでもらおうと、第5管区海上保安本部はこのほど、地元のエム・シーシー食品(神戸市東灘区)と共同で「潜水士カレー」を発売した。神戸港を拠点とする巡視艇「はるなみ」に乗り込む海上保安官たちに絶大な人気を誇る逸品を再現。「海の安全安心に関心を持ってもらうきっかけになれば」とPRする。(井上太郎) 関連ニュース 姫路沖に潜水艦? ネットでロシア大富豪の所有船とうわさ 実は… 海自・掃海艦「あわじ」のカレーを販売 艦の料理長のお墨付き ありそうでなかった「缶入りカレー飲料」…開発に2年以上かけた“逸品”、本当においしいの?実際に飲んでみた

 海上パトロールや海難救助を担う海上保安官。中でも潜水士の命がけの仕事ぶりは、漫画を原作に2004年に公開され人気を呼んだ映画「海猿」で広く注目された。
 海上保安官は巡視艇で数日間のパトロールに出るため、その間は食事も船内。その献立を考え、調理するのが、潜水士らと一緒に乗り込む「主計士」。今回製品化されたのは、「はるなみ」で19年4月から今年3月まで主計士を務めた男性(26)=現在は徳島海上保安部所属=のレシピだ。
 体力勝負の業務に備え、タンパク質が豊富な鶏もも肉をメイン食材に、隠し味には粒マスタードを使用。辛味とほのかな酸味が広がるのが特徴で、かつおだしのすっきりした後味と相まって、潜水士の男性(27)いわく「何杯でもいける元気飯」なのだとか。
 エム・シーシー食品は業務用カレーを数多く手掛けており、同本部側が企画を持ち掛けた。同社は15年に神戸市消防局と、19年には兵庫県警とコラボしてカレーを発売しているが、今回は独特のレシピの再現に苦心したという。高橋さんのこだわりを丹念に聞き取り、鶏肉のうま味や食感を失わないよう、約半年間試作を重ねたそうだ。
 海上保安官の仕事や海の治安に関心を持ってもらおうと、外箱には118番通報やライフジャケットの常時着用を呼び掛ける表示、管内の他の巡視船艇の「船メシ」を紹介する動画のQRコードを印刷している。
 1人前200グラムで税込み390円。エム・シーシー食品のオンラインショップのほか、市内のスーパーなどでも販売している。エム・シーシー食品TEL0570・014925

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