神戸市長選<立候補者の横顔> 中川暢三(65)無新
2021/10/19 10:00
中川暢三氏
【なかがわ・ちょうぞう】
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1955年、兵庫県加西市生まれ。信州大卒。大手ゼネコンを経て2005年、加西市長選で初当選し、2期務めた。趣味は料理。冷蔵庫にある具材から逆算し、想像力を働かせて作る。自宅近くで食材を調達するのが楽しみの一つ。神戸市兵庫区在住。
■政治姿勢を伝える歌制作
サラリーマン時代に母の介護を経験し、「いざというときに機能しない」行政サービスに疑問を抱いた。「税金を払い、投票するだけでは変わらない」。長野県知事選や大阪市長選などへの立候補を経て、出身地の加西市長選に当選し2期6年務めたが、3期目を目指した選挙で敗れた。
「身を粉にして市民のために働いたのに、なぜ?」。有権者の意識改革が必要と判断し、政策議論の大切さを各地の選挙で訴えた。落選を重ねたが、落ち込まない。「国民、市民の皆さん、どうか目覚めてください」と願い続けている。
「選挙で人柄や政策を見てもらえないと感じるのは、選挙制度に問題がある」との思いから、市長選の公約には、市民が政治参加しながら候補者を決められる手続きなどを盛り込んだ、全国初の「選挙条例」制定を盛り込む。志ある人がきちんと選挙戦を戦えるような土俵を整えたい。「私が道を作る」との決意を胸に、現職に挑む。
自らの政治姿勢を分かりやすく伝えるため、イメージソングも作った。「その手で変えよう、ふるさとを。幸せになろう。楽しい神戸にしよう」。ピアノ伴奏に合わせて自ら歌い上げ、会員制交流サイト(SNS)で公開した。
尊敬する伊能忠敬が作った地図が、真価を発揮したのはその死後。「世の中を変える人というのは、何らかのポジションにつかなくても、そのきっかけをつくった人も含まれる。私はそういう人間かな」と口元を緩めた。
(大橋凜太郎)
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