神戸市長選3選の久元氏「コロナ後見据えたまちづくり進める」

2021/11/02 05:30

今後取り組むべき課題などを語る久元喜造氏=神戸市役所(撮影・初鹿野俊)

 10月31日に投開票された神戸市長選から一夜明けた1日、3期目の当選を果たした久元喜造(きぞう)氏(67)は市役所で会見した。市長選では約44万票を獲得。「コロナ後の大都市の姿を想像したまちづくりを進める」と話し、コロナ対策や都心などの再整備事業について語った。主なやりとりは次の通り。 関連ニュース <2025ひょうご選挙展望>【町長・町議ダブル選】香美、上郡、新温泉、多可 <2025ひょうご選挙展望>【町議選】福崎 <2025ひょうご選挙展望>【町長選】猪名川、佐用、神河


 「大変大きな責任を三度(みたび)与えてもらい、身が引き締まる思い。今はコロナとの闘いの最中。引き続き緊張感を持って目の前の危機と闘うとともに、コロナ後も見据えながら神戸の発展につながるようなまちづくりを行っていきたい」
 -過去2回の選挙戦との違いは。
 「毎日ではないが市役所に来て、ワクチンの2回目接種の完遂や3回目の接種、感染第6波への準備など、コロナ対応の公務を部分的にこなしながらの戦いになった。感染状況が落ち着いていたので前回の選挙と大きく変わったという印象はないが、演説会など市民の皆さんにお話しする機会が極めて少なかった。駅前や商業施設では意見や質問をもらったこともあった」
 -3期目の抱負は。
 「まず、第6波が来たとしても対応できる体制をつくる。10月中には希望するほとんどの皆さんが2回目のワクチン接種を終えることができたのでは。3回目の接種は国からの方針が示されればスピーディーに対応する」
 「三宮を含む神戸の都心、ウオーターフロント、郊外を含む拠点駅のリノベーションをできるだけ予定通りにやる。住みやすい、暮らしやすいと同時に、にぎわいがあってわくわくする街でありたい。住んでいる人々が住み続けたい、そして外からも移り住んで、神戸のライフスタイルを楽しみたいと思ってもらえるような街にする」
 -市の優先課題は何か。
 「人口減少は国全体が抱えている問題だが、神戸はより深刻だ。昭和20~30年代にかけて山麓部が無秩序に開発されたことや、ニュータウンのオールドタウン化が人口減少、流出の要因になっている。これまでの取り組みは不十分。他都市と比べて普通のことをやっていては人口減少はさらに加速していく。強い決意で臨みたい」
 -3期で終えた歴代市長もいるが、自身の4年後は。
 「4年後のことは想像できない。3期目の市長として市民の皆さんの信託をもらったので、全力で自分の職務を全うすることに尽きる」(名倉あかり)

【特集ページ】神戸市長選2021

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