「BE KOBE」垂水に登場 メリケンパークの「本家」忠実に再現 男性が私費で建設、展望台も

2021/11/30 05:30

夜間はきらびやかにライトアップされる=神戸市垂水区

 撮影スポットとして人気を集めるモニュメント「BE KOBE」。「垂水にもほしい」と考えた正木真一郎さん(69)=神戸市垂水区=が、自宅付近に所有する土地に、展望台とともに私費でつくり、29日に公開した。神戸市の許可を取り、メリケンパークなどにある「本家」を忠実に再現。正木さんは「人が集う場所になれば」と願う。(大橋凜太郎) 関連ニュース 【写真】「BE KOBE」1基目と2基目 神戸・北区に3基目設置へ 第3弾登場の「BE KOBE」 里山地域は初 【動画】 ポーアイにも「BE KOBE」 背景に神戸港、ライトアップも【動画】


 場所は同市垂水区の住宅街の一角にあり、明石海峡大橋を望む高台。神戸市バスの停留所「清玄町」から北西に5分ほど歩くと見えてくる。
 展望台の南の壁に横約6メートル、縦約1・5メートルの杉板を張り、アルファベットを配した。木目を生かしながらペンキで仕上げ、写真撮影に役立ててもらおうと、モニュメントの近くにスマートフォンを置く台も設置。南側を走る第二神明道路からの目撃情報が既に寄せられているという。
 もともとは正木さんが先祖代々管理してきた農地だった。2019年夏、雑木や竹を伐採したところ、絶景が目前に開けた。視線の先に広がる海に夕日が落ち、一帯が赤く染まった。「みんなにぜひ見てもらいたい。せっかくなら腰掛けられる場所を」と、展望台の建設に着手した。
 完成が近づいた今春、「このロケーションにBE KOBEのモニュメントがあればもっと良い場所になる」と思いつき、神戸市に打診。夏ごろに承認を得て、モニュメントの制作を地元の建築業者に頼んだ。
 正木さんは「神戸の魅力は海や山だけでなく、震災からの復興を成し遂げた人そのもの。モニュメントには、自分も神戸人らしさを発揮して挑戦し続けたいという決意も込めた」と話す。現在、展望台の横でキャンプ場の整備も進めている。

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ