東遊園地の「こども本の森」建物が完成 絵本や図鑑、寄贈本2万992冊に 神戸
2021/12/16 05:30
完成した「こども本の森 神戸」=神戸市中央区加納町6
建築家の安藤忠雄さん(80)が神戸市中央区加納町6の東遊園地に手がける図書館「こども本の森 神戸」の建物が15日、完成した。今後神戸市に引き渡され、来年1月から図書の配置や備品の搬入を進める。記念式典は、同3月下旬の開館に合わせて開かれる予定。蔵書購入をはじめとした運営資金の寄付金は、すでに目標額の1億円に迫る勢いだという。(長谷部崇)
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同館の建設工事は、昨年11月に始まった。鉄筋コンクリート2階建てで、延べ約570平方メートル。平屋根が張り出した建物は弓なりに曲線を描き、正面はガラス張りとなっている。内部は吹き抜け構造で、壁面に書架を設ける。東遊園地管理棟の2階部分とつながり、一体的に運用していく。
市が7、8月、同館に並べる児童書を募集したところ、市民619人と企業4社から絵本や児童文学、画集、図鑑など、目標の倍に当たる2万992冊が寄せられた。同じ安藤さんの建設で昨年7月、大阪・中之島に開館した「こども本の森 中之島」の寄贈冊数をおよそ3千冊上回ったという。
寄贈された本から収蔵する本を選び、開館時の蔵書数は約1万8千冊を見込む。また、蔵書購入費などの運営資金への寄付金募集も続けており、11月末時点で9733万円が寄せられ、開館時の目標額1億円近くになっている。寄付などの詳細は、同館のホームページから。