王子公園の再整備に意見「大学は不要」「素案の周知を」 市民100人が議論

2021/12/22 05:30

再整備基本方針の素案に対する思いを書いた紙を模造紙に貼る参加者=神戸市灘区王子町3

 神戸市が明らかにした王子公園(同市灘区)一帯の再整備基本方針の素案に対する市民有志による意見交換会が20日夜、灘区王子町3の王子動物園ホールで開かれた。遊園地廃止や動物の展示スペース再編、大学やスポーツ施設の整備などを軸とした素案に、参加者からは「住民が利用しにくくなる」「大学はいらない」などの意見が出た。 関連ニュース 王子動物園「都市型」に 遊園地を廃止し駐車場設置 スタジアム移転跡地に大学誘致 王子動物園の夜桜通り抜け存続へ 一帯の整備素案について説明 神戸市 動物園に寄付しても、神戸市民だけ年パスもらえません 不満漏らす地元サポーター

 同方針の素案について、市は来年1月17日まで市民意見を募集している。今回の意見交換会は、素案への知識を深めてもらい、意見応募を促すことを目的に開かれた。
 再整備に関心を持つ市民ら約100人が参加。各テーブルに分かれて議論したり、「少子高齢化の中、大学はいらない」「観覧車のある今の景色が好き」など、それぞれの意見を書いた紙を模造紙に貼ったりした。
 同区で焼き鳥店を営む女性(64)は、公園のゆったりとした雰囲気が好きだといい、素案にある立体駐車場の建設に反対。「意見募集の期間が短く感じる」とも話した。
 同区のアルバイト女性(44)は老朽化した設備のリニューアルはすべきだとした上で、「この素案自体が地域の人にあまり知られていないと思う。知られないまま、既成事実にされてはいけない」と述べた。(斎藤 誉)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ