有馬街道バイパス、3月30日開通へ 交通量分散、災害時ルート確保に期待 神戸・北区

2022/02/25 05:30

3月30日に開通する「有馬口トンネル」の北側出口付近=神戸市北区有野町唐櫃(市提供)

 神戸市は、同市北区有野町唐櫃の兵庫県道神戸三田線(有馬街道)で新設工事を進めていた、長さ640メートルのトンネルを含むバイパス区間(全長1060メートル)が完成し、3月30日に開通させると発表した。バイパスは現在の道路とほぼ並行しており、交通量の分散や災害時のルート確保が期待される。これにより、周辺道路(同500メートル)の拡幅工事と併せて2006年度に始まった事業が完了する。(初鹿野俊) 関連ニュース 唯一の出入り口なのに…住宅地の橋が突然封鎖 実は私有物「買い取るか、通行料を」 国道2号、止まらずに走れる場所があるって本当? 半世紀前に始まった渋滞対策大詰め 懐かしくて、ほのかに昭和…全国のドライブインがどんどん減っている説 まもなくお別れ「名阪上野ドライブイン」


 同市兵庫区と兵庫県三田市をつなぐ神戸三田線は、全長約26キロの幹線道路。このうち唐櫃地域の山裾と川に挟まれた場所では、14年8月の台風で道路が崩落し、26日間通行止めになった。大雨で規制されることもあり、安全性や交通安定性の面が課題とされてきた。
 神戸市はまず、神戸電鉄有馬口駅付近の500メートルで、2車線(片側1車線)の道路幅を6~8メートルから12メートル(うち歩道3メートル)に広げる工事を17年3月に完成させた。続いて、トンネルを含むバイパス区間に着手。無電柱化し、災害時の救援活動や物資輸送のための緊急輸送道路としての機能も高めたという。トンネルの名称は「有馬口トンネル」と決まった。
 並行して残る現道路は一部を除いて歩道がないが、22年4月以降、歩道部分を増やしていく。このほか、開通後も関連工事を一部で続けるという。
    ◇
 神戸市は、同市北区有野町唐櫃の有馬口トンネルを含むバイパス区間の関連工事のため、六甲北有料道路「唐櫃インター」北行きの出入り口を、3月1日から順次夜間閉鎖する。出口は1~5日(予備日含む)、入り口は4~6日(同)のいずれも午後10時~翌日午前6時に実施。南行き出入り口は閉鎖しない。

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ