「ヤングケアラー」相談150件 神戸市、無料でヘルパー派遣へ
2022/03/09 05:30
神戸市役所=神戸市中央区
神戸市会の予算特別委員会が8日開かれ、市は昨年6月、家族の世話に日常的に追われる若年層「ヤングケアラー」向けに開設した支援窓口に寄せられた相談が、2月末時点で150件に上ったと報告した。
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市は20代を含む若年層の相談に応じる「こども・若者ケアラー相談・支援窓口」を市立総合福祉センター(神戸市中央区)に設置。相談は電話やメール、来所で寄せられ、150件中58件について具体的な支援をした。
市は、18歳未満の子どもがいる訪問支援が必要な世帯に無料でヘルパーを派遣する事業を、2022年度に開始予定。月4回程度、3カ月の利用をめどに、食事の用意や洗濯を手伝い、負担軽減を目指す。
当事者は「自分がケアラーである」という自覚がないケースも多いという。市福祉局幹部はこの日の特別委で「周囲の大人が気付いて、相談支援につないでもらうことが重要だ」と話した。(名倉あかり)