隠れた神戸名物、火を消すな グラブ、バット…甘く、柔らかく一口サイズに 29日から展示販売

2022/04/29 05:30

野球カステラ展の会場をPRする志方功一さん=神戸市中央区三宮町1

 バットや帽子など、野球用具をかたどった一口サイズのお菓子「野球カステラ」の魅力を伝える展示が29日~5月8日、三宮オーパ(神戸市中央区三宮町1)の地下1階入り口で開かれる。29、30日と、5月7日の3日間はカステラの販売も行う。 関連ニュース 神戸の隠れた名物「野球カステラ」、実は100年の歴史があった 特命係長がルーツを探る 「縁」がつなぐ、懐かしの「野球カステラ」 瓦せんべいの老舗で2児のママ修行中 “すべらない”神戸土産のチーズケーキ 千原ジュニアさんも「すべらんなあ」

 隠れた神戸名物として100年以上の歴史がある野球カステラをもっと知ってもらおうと、神戸市職員の志方功一さん(44)が代表を務める愛好会などが企画。職人の高齢化などが原因で、カステラを焼く市内の店舗は7店まで減少しているという。
 展示では、閉店した店から数キロの重さがある鉄製の焼き型や生地を絞る器具などを集め、仕事場を再現。合わせて、野球カステラが考案された大正期ごろに使われていたグラブやキャッチャーマスクなどの野球関連品約20点も展示する。
 野球グッズは志方さんがカステラの研究のために収集した。S(ストライク)とB(ボール)しかないボールカウントを確認するための「インジケーター」など、マニアックな品も。志方さんは「カステラの歴史に思いをはせ、訪れた人が職人を目指すきっかけになれば」と期待を込めた。
 期間中の3日間は市内4~5店舗の野球カステラを販売する。価格はいずれも300円ほどで、各日40~50袋程度を用意し、なくなり次第終了となる。
 7日のみ参加する老舗和菓子店「亀井堂総本店」(中央区)は、この展示のために初めて野球カステラを製造。5代目社長の松井隆昌さんは「それぞれの店の味をぜひ食べ比べてみてほしい」とPRした。
 入場無料。午前11時~午後9時(8日は午後5時まで)。三宮オーパか野球カステラ愛好会のインスタグラムのアカウントをフォローし、展示の投稿に「いいね」をした人の中から抽選で30人に野球カステラをプレゼントする企画も同時開催する。(名倉あかり)

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