<これぞ神戸流>子育て支援企業代表 塩見朋子さん(40) 子連れで働ける場所作り

2022/05/11 05:20

長男の實大ちゃんを連れて仕事をする塩見朋子さん=神戸市東灘区御影本町8、コワーキングスペース&カフェ「+One」

 ガラス戸を開けると、店内は10組ほどの子連れママでにぎわっていた。ついたての奥ではノートを広げ、考え事にふける女性もいる。ままごとセットの置かれたキッズスペース、木目調の床、白い壁…。オシャレで居心地のいい空間を、居合わせた人で共有する。コワーキング&カフェ「+One(プラスワン)」(神戸市東灘区御影本町8)の日常だ。 関連ニュース <次の一手>(130)ママクリエイターラボ(神戸市中央区) クリエーター育成 相生市、価格高騰のコメ無償配布 児童扶養手当満額支給の子育て世帯に エレベーター安全装置 死亡事故起きた神戸のビルもなし 市内の9000台以上が未設置

 起業支援や子育て支援を手掛ける会社「kokoique(ココイク)」の代表。社名は「心が育つ」を基にした造語だ。運営するプラスワンは長男實大(まひろ)ちゃん(1)を連れ、仕事場として活用している。
 以前、シェアオフィスを借りて仕事をしていたが、「赤ちゃんを泣かせないで」と言われ、当時0歳の次女(4)や、打ち合わせ相手の子が泣く度に気を遣った。子連れ女性が気兼ねなく使える場所をつくりたいと考え、2017年にプラスワンを開業した。
 カフェを兼ね、ママ会や習い事の会場としても利用できる。新型コロナウイルス流行前は子ども向けに、夏祭りや、手足に絵の具をつけるペイントイベントなどの催しを企画。「お店は真っ白なパレット。お客さんにいろんな色で絵を描いてほしい」と語る。
 起業家支援にも注力。相談者には子育て中の女性も多く、それぞれの強みを引き出すよう心掛ける。出張撮影をしていた女性写真家の場合には、子どもモデルのプロダクションの立ち上げを提案。女性の顧客と、広告に子どもを起用したい企業とを結びつける手伝いをした。
 「どの事業でも大切なのは人のつながり。人や企業の橋渡し役になりたい」とほほえんだ。+OneTEL078・855・7597
(小尾絵生)
【2021年4月4日掲載】

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