「空飛ぶクルマ」実用化へ 夢語る大学生、県や企業4社でつくる「研究室」が募集

2022/07/12 05:30

空飛ぶクルマの展望を語る説明会=アンカー神戸

 「空飛ぶクルマ」の実用化に向け、兵庫県とパソナグループなど企業4社で立ち上げた「HYOGO空飛ぶクルマ研究室(HAAM=ハーム)」が、事業について一緒に議論する大学生を募集する説明会を神戸・三宮の「アンカー神戸」で開いた。開発に取り組む会社の代表者や経済産業省の政策担当者をゲストに招き、オンラインを併用して約40人の学生が耳を傾けた。募集は8月5日まで。 関連ニュース 空飛ぶ車実用化へ協定 JAXAと石川・加賀 「空飛ぶクルマ」からの光景、模型と映像で体験 大阪・関西万博 デモ飛行機体の客席を再現 能登で空飛ぶクルマの試験飛行 災害時に救援物資輸送を想定

 説明会では、2040年度までに空飛ぶクルマの国内市場規模が2・5兆円になる見通しなどを伝え、社会に受容されるための課題解決を学生たちと一緒に考えたいと趣旨を説明した。
 エアポートの設置や航空管制など事業づくりが欠かせないと説明があり、地上を走ってきたクルマがコンビニの横に設置されたエアポートから空へ飛び立つCG映像などが流された。
 説明会の様子はハームの公式サイトなどで公開される予定。1期生として約10人の学生を募集する。取り組みの仕掛け人で、地域創生などのプロデュースを手掛ける江藤誠晃さん(58)は「荒唐無稽な意見を語ってくれる学生に参加してもらい、夢のある社会を実現していきたい」と話す。
 説明会に参加した甲南大学2年の学生(20)は「スターウォーズで見たビルの間を無数のクルマが行き来する社会を実現したいと思うけれど、山と海と街が共存する神戸の景観も保全したい」と思いをはせた。(伊藤颯真)

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