高齢者が電子マネー10万円購入しようと…不審に思ったコンビニ店員、詐欺被害防ぐ 神戸

2022/07/23 05:30

感謝状を受け取る金森里味さん=葺合署

 詐欺被害を未然に防いだとして、兵庫県警葺合署は、ローソン三宮駅南店(神戸市中央区雲井通6)の金森里味(りみ)店長(45)に感謝状を贈った。 関連ニュース 「止めなあかん」心臓の持病忘れ、追いかけたコンビニ店員 「犯人」とも電話でやり取り、詐欺防ぐ 怪しい声とメモにピン…ATM入金寸前で待った! 電話口の男も舌打ち、詐欺被害防いだ「お節介」 「あなたは社外取締役に選ばれた。報酬は7億円」信じた女性を説得 セブン店長が詐欺被害防ぐ

 同署によると、6月16日午前10時ごろ、80代の女性が1人で来店し、10万円の電子マネーの買い方を尋ねた。レジにいた金森さんは高齢者が高額の電子マネーを購入しようとすることを不審に思い、何に使うのか質問。「パソコンのサポートの違約金を払う」という答えに詐欺ではないかと感じ、近くの交番で相談することを勧めた。
 女性はそのまま交番へ行き詐欺と発覚。後日、女性の家族が来店し、「ありがとう」と感謝の言葉を伝えられたという。
 当時店内は混雑し、10人以上の客がレジに並んでいた。「忙しかったけど、もし詐欺だったらどうしよう」と思い声をかけたという金森さん。「役に立ててうれしかった」と話す一方、「人の不安をあおってお金をだまし取ろうとする犯人に腹が立つ」と語気を強めた。(領五菜月)

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