高校生と社長の二刀流 広告ビジネスで年間売上げ3千万円 講演でうならせたさすがの「トーク力」
2022/08/01 05:30
15歳で起業し、高校生と社長を両立している想空さん=兵庫区文化センター
15歳で「株式会社SOS」を起業し、現在は高校生と社長を両立する想空(そそら)さん(16)=大阪府在住=が7月31日、神戸市兵庫区羽坂通4の兵庫区文化センターで、中学生20人を前に講演した。想空さんはおもちゃや文房具に広告を入れて子どもたちに無料配布するビジネスを展開。「難しいときもあるけど、子どもたちが笑顔になってくれるからむっちゃ楽しい!」と元気に語った。(金 慶順)
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講演は、市の「学びへつなぐ地域型学習支援事業」の一環。昨年度から市内4カ所で民間団体が運営し、経済的な事情で学習塾に通えない中学生を対象に、大学生がボランティアで勉強を教えている。将来のイメージを抱いてもらおうと、月1回、働く人を招いた講演「夢ゼミ」も開く。
想空さんは10歳のとき、米IT大手「フェイスブック」(現メタ)の創業者が約5兆円を寄付したというニュースに触れた。さらに同社が収益の98%を広告で得ていると知り、広告ビジネスで起業したいと考えた。「必要な人に必要なものを配布すれば、広く長く広告が見られるはず」と思い、印鑑登録ができる15歳になるとすぐに会社を立ち上げた。
文房具などにスポンサー企業のロゴやQRコードを入れ、子どもたちに無料で配る事業形態で、1年目の売り上げは約3千万円。「会社理念は『すべてのコドモのために』。利益の1割は児童養護施設などに寄付したい」と意気込んだ。
講演を聞いた中学3年の男子生徒(14)は「すらすら、はきはきしゃべっていて、トーク力がすごかった」と驚いた様子。女子生徒(14)は「自分がしたいことをすぐ行動に移していて、勇気があるなあと感じた」と話していた。