猫好き集い「ビブリオバトル」でイチオシ本紹介 神戸文学館でイベント

2022/08/31 05:30

デブ猫「マル」から祝福を受ける潮崎孝代さん(左)ら=神戸市灘区王子町3

 本紙連載童話「かなしきデブ猫ちゃん」にちなみ、猫にまつわる本を薦め合うビブリオバトルが30日、神戸市灘区の神戸文学館で開かれた。猫好きを自負する出場者8人が順に登壇し、それぞれのイチオシ本について熱弁を振るい、観覧者を含む参加者約30人の投票で優勝者を決めた。 関連ニュース 夜の三宮は公園が熱い 東遊園地で屋台やステージ、絵画展…10月まで催し次々と 果物売り場の隣にスイーツ? 忙しい共働きや子育て世代を意識 「リブ」「シーア」再オープン、改装の狙い 大型連休初日、京阪神の注目スポットに人出 万博に熱視線、神戸空港や神戸港の新施設を満喫

 同館では「かなしきデブ猫ちゃんの世界」展を9月11日まで開催中。今回のバトルは「猫好きの心をくすぐる本」をテーマに初めて企画した。
 各出場者は持ち時間5分厳守でマイクを握った。人間目線、猫目線、小説、絵本、飼い猫、野良猫…。多岐にわたる題材、手法で書かれた「猫本」が雄弁に紹介されると、会場は大きな拍手に沸いた。
 参加者は「一番読みたくなった本」を基準に投票。その結果、優勝者は、保護猫2匹と暮らす神戸観光局観光部総合インフォメーションセンター長の潮崎孝代さん(65)=兵庫県芦屋市=に決まった。
 潮崎さんは、生涯で500匹以上の猫を飼ったとされる作家大仏(おさらぎ)次郎のエッセー集「猫のいる日々」について語り、「猫のかわいらしさについて直接的な表現が一つもない。品格ある無駄のない文学」と評し、興味を引いた。潮崎さんは「恥ずかしいけれど、作品を知ってもらえてうれしい」と控えめに喜んだ。(貝原加奈)

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