技巧極めた工芸品披露「日本の手仕事展」 陶芸や染織など作家14人が展示販売 神戸酒心館ホール

2022/10/07 10:25

チョウがモチーフの作品をはじめ鮮やかなガラス工芸を出品した前出佳与さん=神戸市東灘区御影塚町1

 兵庫をはじめ関西在住の陶芸、染織、ガラス作家ら14人が作品を展示、販売する「日本の手仕事展」が6日、神戸酒心館ホール(神戸市東灘区御影塚町1)で開幕した。作家が会場に滞在し、入場者に創作の工夫、こだわりを説明。労作を手に取って質感を確かめることもできる。(津谷治英) 関連ニュース マリンピア神戸、売上高1.5倍狙う 26日に再オープン 人工ラグーンで体験型イベント充実 巡査が無断欠勤で東京ディズニーランドへ 兵庫県警が処分 借金400万円「お金の指導が嫌になった」 「BE KOBE」でくつろいで 県産スギ使いモニュメント、ベンチも 三宮の神戸国際会館 

 神戸酒心館は日本酒「福寿(ふくじゅ)」の蔵元。ノーベル賞で日本人が受賞した年は、公式行事で福寿を提供してきた。文化活動も熱心で、かつての酒蔵を利用したホールでコンサートや展覧会を開いてきた。手仕事展は関西工芸文化協会などの協力で、毎年開き15回目。日本酒に合う器を中心に秀作を紹介してきた。
 日本酒を注ぐと映えるガラス作品は井住哲司さん、前出佳与さんらが出品した。三田市が拠点の前出さんはグラス、皿のほか、チョウのオブジェを展示した。
 前出さんは自然に魅力を感じ、モチーフとしてチョウにこだわってきた。世界最古の技法で、石こう型にガラス粉を流してつくる「パート・ド・ベール」で創作。「チョウの神秘的な印象を出したかった。手間のかかる技法だが、羽根の模様の細部まで表現できた」
 金工作家の馬渡喜穂(まわたりよしほ)さんと、尼崎市の木工作家・清水克悦(かつよし)さんがコラボした小物入れなど、皮革、染織と多彩な作品が並ぶ。
 同協会の山口啓子会長(染織作家)は「力作がそろった。会場で実際に触れて、見て、気に入れば実際に使ってほしい」と話していた。
 11日まで。入場無料。午前11時~午後6時(最終日は同4時まで)。神戸酒心館TEL078・841・1121

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