だんじり全32台が一堂に集結 神戸・東灘区制70周年「記念巡行」 コロナで2年遅れも熱気

2022/10/09 20:00

六甲の山並みを背に、出発するだんじり=神戸市東灘区内

 神戸市東灘区制70周年を記念し9日、区内のだんじり全32台が地域を巡行した。各地区自慢のだんじりが一堂に会し、節目を祝福。幅広い世代が屋根の上で踊ったり、だんじりを先導したりしながら、かけ声と太鼓の音を響かせた。(大田将之、安藤真子) 関連ニュース 秋の湾内に“歴史絵巻”が復活 赤穂「坂越の船祭」3年ぶり開催 舞う男衆、厳かに船渡御 秋祭りで男性が転落し負傷、医師の姫路市長が応急手当て 見学で神社を訪問中 秋祭り準備で飲酒、帰宅途中にひき逃げ 容疑で26歳男を逮捕 高砂 

 東灘のだんじりは江戸時代からの歴史があり、春や秋の祭礼などで練る。区制70周年の巡行は、新型コロナウイルス禍の影響で2年遅れて実現した。
 この日朝、32台のだんじりは出発地の白鴎橋交差点に集結。法被や浴衣姿の地元住民たちが引っ張ったり押したりしながらゆっくりと前へ進め、記念式典会場の東灘区役所を目指した。
 だんじりの上では「屋根頭」の若者たちが踊り、観衆を盛り上げた。呉田地区の小学5年の男児2人は「屋根頭は僕らの憧れ。大きくなったら絶対にやりたい」とだんじりを見上げた。
 沿道には東灘を離れた人たちも駆け付けた。中之町地区出身の会社員男性(42)=同市北区=は長男や父の晴れ姿を見に訪れた。「32台が集まれてよかった。だんじりは東灘の文化であり、誇り」。地元が魚崎地区だという会社員女性(54)=同市中央区=は「太鼓の音が聞こえるとじっとしていられないよね」と母(79)とうなずき合った。

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