スマホで話しながらメモ、入金の目的はぐらかす…高齢女性を観察、詐欺被害防ぐ みなと銀支店に感謝状
2022/10/15 05:30
感謝状を受け取った松末信久支店長ら=みなと銀行須磨ニュータウン支店
特殊詐欺被害を未然に防いだとして、兵庫県警須磨署はみなと銀行須磨ニュータウン支店(神戸市須磨区中落合2)に感謝状を贈った。行員同士の連携で高齢女性を救った。
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同署などによると、9月6日午後、同支店主任の小川友子さん(37)が店の前で、スマートフォンで話しながらメモを取っている女性に気づいた。詐欺を疑い副支店長の森下敦子さん(49)に報告。女性がメモを手に店内のATMに向かったため、森下さんは「お手伝いしましょうか」と声をかけた。
女性は断ったが、森下さんは様子を観察。操作に困った姿を見て再び話しかけると、入金の目的をはぐらかしたり、振込先が個人名義だったりしたことから、被害に遭う寸前だと考え、警察に届け出たという。
女性は携帯電話の未納料金があるとの理由で、何者かに約30万円を要求されていた。森下さんは「被害を食い止めることは人の命を守るのと同じ。未然防止には銀行の取り組みが大切だと改めて感じた」と話した。(千葉翔大)