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東日本大震災の教訓について話す粟田主一研究部長=国立京都国際会館
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東日本大震災の教訓について話す粟田主一研究部長=国立京都国際会館

 東日本大震災や2005年のパキスタン地震などの経験を基に「認知症と災害」について考える講演会が28日、京都市の国立京都国際会館であった。各国から認知症の当事者や家族、専門家が集う「第32回国際アルツハイマー病協会国際会議」(29日まで)のプログラムの一つ。急速に進む高齢化の一方で、認知症の人に対する災害時の支援は十分とはいえず、対策の必要性を訴えた。

 東京都健康長寿医療センター研究所の粟田主一研究部長は、東日本大震災時に勤めていた仙台市立病院での経験から「多くの認知症高齢者が津波から逃げ遅れ、犠牲になった。災害による環境変化の中で、認知症の症状が悪化し、介護する家族の精神的負担も高まった」と話した。

 認知症の高齢女性が津波に流され家族と離ればなれになり、病院に搬送されたものの数日間、身元が判明しなかった事例や、「普段は一人で暮らしている認知症の高齢者が自身で食料や水、暖房を確保しなければならず、生活が困難になった」とし、「平時から顔の見える地域のネットワークの構築を」と強調した。

 中国疾病予防対策センターのマ・ホン副理事は「認知症と災害を専門的に研究するチームがなく、課題は多い。高齢化が進んでおり、将来に危機感を持っている」と述べた。パキスタンアルツハイマー協会のフセイン・ジャフリ事務総長は「災害時に認知症の人をどう介護するか、介護者のトレーニングも必要」とし、国を超えた認知症対策への協力を呼び掛けた。(中島摩子、貝原加奈)

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