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「ふれあいと私」をテーマに神戸新聞社に寄せられた投稿(撮影・小林良多)
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「ふれあいと私」をテーマに神戸新聞社に寄せられた投稿(撮影・小林良多)

 くらし面の投稿欄「ふれあい」誕生から丸40年を記念し、「ふれあいと私」をテーマに原稿を募ったところ、兵庫県内各地から多くの投稿が寄せられました。その一部を3回に分けて紹介します。初回は、家族への思いをつづった作品から-。

▼同じ境遇

【高崎明美 姫路市 主婦 68歳】

 初めて、その方の文章を「ふれあい」欄で読んだのは、もう10年以上前だったと記憶しています。

 その内容が、私と似たような経験をされ、同じ思いで過ごされていると知り、その後、お名前が載っていないかと探すようになりました。

 息子さんの闘病中の出来事や、その後のことなどが、私自身のことと似ており、あぁ同じような人がおられるのだと、少し慰められたのです。息子さんを亡くされ、数々の思い出を胸に秘め、それを文章にしておられる、強い方だなと思いました。

 私は息子の思い出を、いまだに口に出すことができません。言葉にしてしまえば、認めたくない事実を認めてしまうような気がして、ずっとふたをして生きています。

 今年に入って、またその方の投稿を拝見しました。元気なご様子で、うれしかったです。また拝読できることを楽しみにして、今日も新聞を読んでいます。

▼思わぬ反響

【杉本猛 加古川市 農業 80歳】

 私の長い「ふれあい」投稿生活の中で一番の思い出は、2016年7月23日に掲載された「100歳の大往生」だ。

 それは、私たち夫婦が、母には「元気で100歳」まで長生きしてほしいと願い、母は見事に100歳まで生きてくれた、その感謝の気持ちをつづったものだった。

 掲載されて2日後、見知らぬ老婦人3人の訪問を受けた。聞けば、生前、母に大変世話になり、神戸新聞のふれあいで訃報を知り、弔問に来たという。

 そう言えば、母はゲートボールの試合でよく遠征していたのを思い出す。試合が終わり、審判員の有資格者でもあった母は、丁寧で公平な判定に努めたり、試合後の懇親会には得意の新曲を披露したという。

 お話を伺い、私たちが知りえなかった母の一面を知り、心温まる忘れえぬ思い出となった。

▼母の勧めで

【廣田令子 明石市 主婦 70歳】

 私が神戸新聞を購読するようになったのは、母が「ふれあい」に投稿するようになったからです。孫のこと、大好きなネコのこと、そして阪神・淡路大震災のこと。

 毎朝、もしかしたらと新聞を広げ、真っ先にふれあいを見るのが楽しみでした。80歳を過ぎた頃から書かなくなり、「どうしたの」と聞くと笑ってました。

 「文章を書くのは紙と鉛筆だけ。とても安上がりなんよ。令子も書けばよいのに」と言われました。パソコンを習い始めた私は、母の米寿のお祝いに作品集を作りました。文章を読み返すうち「よし!」と私も投稿し、それが載ったのです。

 それから何度か投稿しましたが、採用されるのは母のことを書いたものばかり。その母も3月末に亡くなりました。

 部屋を片付けていると、変色した新聞の束が出てきました。作品集よりもっと前の投稿でした。今度はこれをまとめて追悼集を作ってみようと思います。

▼親友のように

【生田昂子 神戸市灘区 85歳】

 朝、新聞が届くと一番に「ふれあい」に目を通す。よく投稿しているので「もしや?」と思う。68歳で投稿を始め、32回載った。スクラップの初めの頃のものを読み返すと、懐かしさがよみがえる。

 「迷い子宣言」。今は大学生になっている孫がママとはぐれ、「生田せいたです。3歳です。迷子になりました」と、年配のおばさんに訴えていたと聞き、感動したことが忘れられない。

 90歳を過ぎた母の介護のこともたくさん書いた。野球が大好きで、バース、掛布、岡田の時代が忘れられず、ルールも私よりよく知っていた。今はもう亡くなった夫や、3人の息子のこと。当時6人家族でにぎやかだったわが家の様子が、懐かしく思い出される。

 現在一人でさみしく暮らしている私は、新聞に投稿するのが生きがいになっている。親友になったふれあい。これからもずっと続けようと思う。

▼心潤されて

【山上太一 加古川市 81歳】

 「ふれあい40年」に胸がときめいた。知らなかった長い歴史。そして、私が投稿を始めて二十余年になる。掲載された何回かがよみがえってきた。

 国民学校の友達のこと、関わった高校の卒業生の活動や結婚、子どもや老人との異世代交流など…中でも、孫とモミジのような手をつなぎ、桜を眺めて送迎した幼稚園のことを書いた「通園日記」が懐かしい。孫はその後も桜が大好きで、今春大学へ入学し、京都に住むことになり、早速、鴨川の桜を見に行ったらしい。孫と私と花とふれあい。それはかけがえのない人生に贈られた、大切な心のこもった財産である。

 日々のふれあいでは、多くの方の投稿に心が潤されてきた。いくつか残る言葉は、いつまでも心を温めるとともに、新聞が果たしてくれた役割にあらためて感謝する。さらなる進展を期待したい。

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