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甲南大教授の中里英樹さん 
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甲南大教授の中里英樹さん 

 家事・育児の分担をスムーズに進める上で大事なポイントは何でしょうか? 家族社会学が専門でワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)などに詳しい甲南大文学部の中里英樹教授(50)に聞きました。

 -分担に悩む家庭は多い。

 「妻はまず、『自分にしかできない』という思い込みをやめましょう。男性は母乳は出ませんが、それ以外の家事・育児でできないことはほぼありません。もし、夫ができないことがあるとすれば、それは男女差ではなく経験がないから。思い切って任せてみれば、男性も経験値が上がります。その場合、期待した結果とのズレに目をつぶることも重要です。とにかく、互いに全てをできるようにしておけば協力もスムーズ。道具や食材などの保管場所にラベリングをすると任せやすくなります」

 -育児休業を取る夫も増えている。

 「夫が自分一人で家事・育児に責任を持つ経験をすることも必要です。ただ、育児休業について、妻が家にいる時に取得しているケースも多く見られます。妻が働いている時に育休を取れば、家事・育児を『自分のこと』として考えられるとの結果が、私が行った父親への聞き取り調査からうかがえました」

 -日本の現状は。

 「総務省の調査で6歳未満の子どもを持つ父親の家事・育児関連時間は1日あたり67分です(2011年)。1996年の38分と比べると増えていますが、先進国では最低水準。ノルウェーは3時間12分、米国は2時間53分です」

 -どうすれば夫と妻が不公平感なく分担できるでしょうか。

 「大事なのは現実の『見える化』です。仕事と生活全般における1日の時間の使い方を、1週間分、夫婦それぞれが紙に書いてください。仕事のメールチェックや会議、得意先回りのほか、料理や洗濯、ごみ捨て、掃除など細かく書きます。互いの仕事を知ることが出発点です」

 「妻が出産を機に仕事を辞めたり、短時間勤務に変わったりした場合、それは妻の個人的な選択ではありません。夫の働き方などが影響を与える夫婦の選択です。現時点の労働時間や所得の差で

妻が家事・育児をして当然と思わず、夫婦で分担の知恵を絞ってください」(聞き手・中島摩子)

■なかざと・ひでき 1967年、埼玉県生まれ。芦屋市男女共同参画推進審議会委員などを務め、企業向け講演も。息子が3人。大津市在住。

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