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入試の出題ミスについて会見で経緯を説明する県立大の高坂誠副学長(左から2人目)、川月喜弘・工学研究科長(同3人目)ら=28日午後、神戸市中央区下山手通4、兵庫県庁(撮影・吉田敦史)
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入試の出題ミスについて会見で経緯を説明する県立大の高坂誠副学長(左から2人目)、川月喜弘・工学研究科長(同3人目)ら=28日午後、神戸市中央区下山手通4、兵庫県庁(撮影・吉田敦史)

 「受験生の悲痛な思いをしっかり受け止めてもらいたい」

 今年2月に実施された京都大の入試。解答速報を作成した大手予備校の駿台予備学校は、かつてない厳しい批判の文言を書き添えた。京大は前年の入試で出題ミスをし、約1年後に不合格者17人を追加合格させ、入学済みの11人に本来合格していた学科への転学科を認めるなどの失態を犯していた。にもかかわらず、今年も試験中に問題の削除や訂正が相次いだためだ。

 大学が試験中に問題を訂正し「合否に影響は出ない」とする場合でも、受験生の混乱を確実に招いている。出題ミスは、受験生それぞれの合否に深刻な「被害」を広げている。

 京大や大阪大などで相次いだミスに業を煮やした文部科学省は今年6月、ミスを防ぐ新ルールを全国の国公私立大学に通知した。試験問題や解答を「原則公表」とし、問題作成者以外の教員も含めて、問題を複数回点検するよう求めた。

 兵庫県内にある私立大の男性教員は、相次ぐミスの背景に、同じ学部でも複数回受験できる仕組みなど、入試の多様化を指摘する。「問題づくりは専門性が必要で、作問者は限られ、しかも短期間で問題を量産しなければならない。慎重に問題を点検しても追いつかない状況で限界」と明かす。別の大学の教授も、学生への教育の質と研究での高度な成果を同時に求められているとし「学生の未来に関わる入試ミスは絶対にあってはならないが、あまりに多忙なのも事実」とうなだれた。

【田中義郎・桜美林大学教授(教育学)の話】大学入試の問題作成は密室性が高い環境で行われ、学内全体でも情報共有がしにくい。過去の問題作成の経験者らが解く側の立場に立って検証に加わるなど、第三者の目を入れてミスの見落としを防ぐ工夫が求められる。近年、大学側が学生の発想力や思考力を見ようとして2次試験を複雑、高度化させる傾向にある。大学受験は、1、2日の試験日だけで受験生の4年間や将来が決められてしまう。受験生や指導者たちが問題に疑問を持った際、問い合わせができる窓口を大学側が設けるなどして入試の信頼性を担保することが重要だ。

(段 貴則、広畑千春、若林幹夫)

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