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兵庫県庁3号館=神戸市中央区下山手通5
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 兵庫県教育委員会は2019年度、創立100年以上の歴史を持つ洲本(洲本市)、八鹿(養父市)、篠山鳳鳴(篠山市)の県立高校3校を学力向上モデル校に指定する。神戸大や関西学院大などと連携して大学の学びを高校の授業に取り入れる「高大接続改革推進事業」に取り組む。3校とも人口減が進む地域にあり、16から5に再編した学区再編後も生徒集めに注力。県内の有名大学との連携を深め、名門校の存在感を取り戻す狙いがある。(井上 駿)

 県立高校の特色化の一環。神戸大、兵庫県立大、甲南大、関西学院大の4大学が進める国際的な科学者育成を目指す教育プログラム「ROOT(ルート)」▽関西学院大の人工知能(AI)活用人材プログラム▽大学生と一緒に研究をするアカデミック・インターンシップ▽英語プレゼンテーション研修-など、生徒に大学生と同じ水準の発展的な学びに触れてもらう。

 長く難関国公立大に多数の合格者を出し、地元でも活躍する人材を輩出してきた3校。少子化で各校の学級数が減り、それに伴い教員の配置も減る。発展的な学習に取り組む余裕がなくなり、さらに、15年度の学区再編で旧学区外の進学校に生徒が流れ、生徒の学力層が広がる。こうして、学校選びの一つの指標となる難関大への進学実績も落ちてしまう。都市部の高校に比べて地理的にも遠く、大学連携が進みづらいなどの懸念もあった。

 優秀な生徒を確保し、伸ばすため、県教委は各校に約400万円を助成。県内4大学と連携した教育プログラムを開発してもらい、最先端の研究に触れてもらうことで、学習意欲を高め、志望校への進学や、その後の学びにもつなげる。

 同事業ではほかに、国際高校(芦屋市)を「国際力強化モデル校」に指定。県立大に19年度から新設される国際商経学部と連携し、英語で授業を受けたり、留学生との交流を進めたりする。

■地域支える人材育成本腰

 県教育委員会は2019年度、県立高校の規模や配置について内部検討を始める。1学年1~3学級の小規模校の在り方や、10年以上見送ってきた統廃合の議論も始めるとみられる。08年度以降、少子化による生徒減には、学校数を維持して各学年のクラス数を減らして対応してきた。その結果、各校の“基礎体力”の低下を招いていた。

 進学実績をPRする私立高が増える中、県教委も文部科学省の研究指定校の申請や、自前で「ひょうごスーパーハイスクール」を創設するなど発展的な学びに注力してきたが、こうした厳しさの中でどう特色化を推進するのかというジレンマに悩まされてきた。

 これまで、地域から大きな反発が予想される統廃合や、職業学科など多様な県立高がある中で苦しんでいる名門校へのフォローは、後回しにされてきた側面もある。昨年5月には、知事部局が東大、京大など難関大合格に特化した「進学指導重点校」を提案する一幕もあった。

 その中で、県教委は「大学受験に特化する短期的視点ではなく、入学後を見据えた長期的視点こそ必要」として、今回の事業に乗り出す。若年層の県外流出に歯止めがかからない中で、地域を支える人材をいかに高校と大学が連携して育てていけるか。本気度が問われている。(井上 駿)

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