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明峰中女子バレー部とコーチの成田郁久美さんがやりとりしている画面(ソフトバンク提供)
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明峰中女子バレー部とコーチの成田郁久美さんがやりとりしている画面(ソフトバンク提供)
女子バレーボール部の練習中に、タブレット端末の動画を見る顧問教諭と生徒=明峰中学校
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女子バレーボール部の練習中に、タブレット端末の動画を見る顧問教諭と生徒=明峰中学校
成田さんがトスの指導で線を描いた動画の一場面(ソフトバンク提供)
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成田さんがトスの指導で線を描いた動画の一場面(ソフトバンク提供)

 学校の運動部活動で情報通信技術(ICT)を活用し、遠隔地の専門コーチから指導を受ける取り組みが、兵庫県川西市の市立中学校で始まった。タブレット端末「iPad(アイパッド)」などを使って、練習の動画などをやりとり。競技の専門知識がない教員の支援や限られた練習時間のカバーが目的で、効率的な指導で部活動の充実を図る。(伊丹昭史)

 同市教育委員会は、部活動の適正化を進めるスポーツ庁の指針に沿い、4月から中学校の練習時間を平日は2時間、休日は3時間程度までとし、削減した。また、教員からは競技の専門指導に不安の声もあり、新たな支援システムを6月に導入した。

 ICTで部活動を支援している通信大手ソフトバンク(東京)と委託契約を結んだ。顧問はタブレット端末で練習などの動画を撮り、同社のサービスを通じて元プロアスリートら専門コーチに送信。コーチは動画に線を描き込んだり、コメントを吹き込んだりして助言し、返信する。文字のメッセージも交換できる。

 本年度は試験的に市内全7校に各1クラブとし、事業費は126万円を見込む。明峰中学校(同市湯山台1)は女子バレーボール部が導入した。昨年から顧問を務める中山雅嗣(まさし)教諭(27)は高校時代に競技経験があるものの、指導経験の浅さから手を挙げた。トスやフォーメーションなどの練習を動画撮影。バレー女子のアトランタ、アテネ両五輪代表で、現在は北海道で活動する成田郁久美さんから返信を受け、練習中に選手に見せるなど活用している。

 2年生の女子生徒(13)は「トスの時に後ろに体重をかけすぎと、分かりやすく教えてもらった」と笑顔。中山教諭も「客観的で的確な指導で、自分も『なるほど』となる。特に初心者の先生は、練習メニューを考える負担などが減って良いと思う」と効果を語った。

■教員の負担軽減急務

 経済協力開発機構(OECD)が昨年行った調査で、日本の中学校教員が仕事に要する時間は1週間当たり56・0時間で、前回2013年の調査に続いて世界最長だった。一因は部活動の指導とされ、対策は急務となっている。

 調査では、中学教員の部活動を含む課外活動の指導は7・5時間でやはり世界最長。48カ国・地域の平均は1・9時間で、突出している。

 スポーツ庁によると、昨年3月に示した部活動適正化指針の基準を、都道府県は全て、中学校を設置する全国市区町村は7割以上が採用した(昨年10月時点)。兵庫県内では現在、全市町がスポーツ庁の基準を取り入れる。教員に代わって指導や引率を担う「部活動指導員」も、昨年秋の時点で全国市区町村の約6割が導入の方針を示している。

 ソフトバンクが進めるICTの部活動支援は17年7月から始まり、現在は5都道府県6市町の34クラブが利用。同社は「へき地の学校や、教師の負荷軽減を課題に挙げている自治体などが多い」と説明する。

 スポーツ庁の担当者は「環境の変化の中、部活動の良さを持続可能にするのが指針の目的。ICTの活用も一つの方策。各自治体でいろいろ工夫してもらいたい」と話す。

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