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今年3月に行われた公立高校の入試。長期休校を受け、全国的に出題範囲の検討が始まった=神戸市長田区池田谷町2
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今年3月に行われた公立高校の入試。長期休校を受け、全国的に出題範囲の検討が始まった=神戸市長田区池田谷町2

 新型コロナウイルスによる長期休校で学習の遅れが懸念される中、兵庫県教育委員会は来春の公立高校入試について、日程や出題内容に配慮が必要かどうか検討を始めた。文部科学省は受験生が不利にならないように通知し、既に東京都や奈良県は出題範囲の縮小を決定。兵庫県教委は中学校長会との協議を経て7月中旬に方針を決める考えだが、公平性を保つ最善策を求めて頭を悩ませている。(斉藤絵美)

 「授業は始まったけどすごく速いスピードで進む。受験範囲が狭くなる方が楽かも。どっちにしても早く決めてほしい」

 神戸市立中学3年の女子生徒(14)は漏らす。同市の中学校は、4、5月の休校で約200時間分の授業が失われた。女子生徒は公立高校への進学を志望しているが、休校明けは授業についていくのがやっとだ。

 「出題範囲が縮小されると省かれた分野を教えない学校が出てきそうで心配。でも何らかの配慮は絶対に必要だ」。県中学校長会長で同市立義務教育学校港島学園の柳田竜一校長(59)は切実な思いを口にする。

 学校現場はこれから、夏休みを短縮するなどして授業時間を取り戻す動きが加速する。柳田校長は「例年は、入試直前に過去の問題や、国語、英語の長文問題を解く練習をするけど、今年は時間を取れない。問題の出し方を変えるなど工夫してほしい」と望む。

 現在のスケジュールで2021年度の県内公立高校の一般入試は来年3月12日。推薦入学や特色選抜の試験は2月16日(一部は同17日も実施)を予定する。兵庫の日程は全国でも遅い方で、県教委の担当者は「一般入試の後に定時制の再募集もある。日程を後ろにずらすのは難しい」と話す。

 文部科学省は5月、各都道府県教委に、出題の範囲や方法を必要に応じて工夫するよう通知した。

 子どもたちが学習した問題を自分で選べる選択問題も導入できる。ただ、兵庫県教委は「難易度に公平性が保たれない」と消極的。出題範囲の縮小についても「数学や理科は線引きしやすいが、国語や英語は難しい」とみる。

 さらに、市町によって使用する教科書が異なり、履修する順番もさまざまになる。出題範囲を設定するには公平性の確保に配慮が必要という。

 一方、出題範囲を縮小する東京都は、国語は中3で学習する漢字を、数学では三平方の定理などを省く予定。大阪府も全5教科で出題範囲を2割程度減らす。愛知県や広島県は出題範囲を変えない方針だが、新型コロナの感染第2波で再び臨時休校になれば対応を考えるといい、全国でも判断は分かれそうだ。

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