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普通科、総合学科、専門学科の通学可能区域
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普通科、総合学科、専門学科の通学可能区域

 兵庫県内でも学力トップクラスとされる公立高校の教頭が説明を終えると、満席だった会場の参加者は一気に半分ほどに減った。

 地元の進学塾などでつくる団体が今月1日、県西部で開いた毎年恒例の進学説明会。中学3年生や保護者を対象に、各高校がカリキュラムや進学実績をアピールした。今年は私立に交じり、初めて公立校が参加した。

 参加者が集中したトップ校の直後に発表したのは、来春の学区再編で同じ学区になる別の公立校だ。こちらも現在の学区では難関校として知られる。

 「先ほど発表した高校でやっていることは、私どもの学校でもすでにやっていることです」。壇上に立った教頭はこう強調し、会場を満員にした進学校の人気をけん制した。

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 公立高校の学区再編で、県内は16から5学区に再編され、学区内の全日制普通科の学校数は大幅に増える。

 学区が広がっても、多くの生徒や保護者は通学時間や交通費を学校選択のキーワードに挙げる。「結局、自宅に近い学校を選ぶのではないか」と予想する関係者は少なくない。

 しかし「『どうしてもあの私立校に行きたい』という生徒はこれまでもいた」と神戸市立中学の校長が話すように、「学区再編後、一部の公立高校は遠くからも生徒を集める」という見方も根強い。

 「少しぐらい不便でも、受験したかった生徒にとってはチャンス」と、神戸市西部を中心に展開する進学塾の塾長。4月の模擬試験では、難関校を目指す塾生の3分の1が、再編で新たに受験できるようになる高校を志望校に含めたという。その多くは、現在の各学区で「学力トップ」とされる学校だ。

 だが、トップ校の中でも、進学実績、カリキュラム、部活動の特色などはそれぞれ異なる。再編により、それらの学校が同じ学区になる。どの学校が人気を集めるのか、存在感が埋没する学校はないのか、予想は難しい。

 志願者の増加で競争率が上昇すれば、高校の難度はさらに上がる。「人気が集中する特定の高校では当然、はじき出される生徒が増える」とある中学校長。学区再編で懸念される人気、不人気の“格差拡大”が、合格ラインを一層読みにくくする。(紺野大樹、武藤邦生)

 【進路の種類】兵庫県内では多くの高校が個性化・多様化に取り組む。普通科の中にも、科学や芸術などが充実して学べる「コース」(21校)や「類型」(59校)がある。15校ある「総合学科」では普通科目と専門科目から選んで学ぶ。専門学科の中には、農業、工業などの職業教育や、理数、国際などの「特色ある専門学科」がある。通学に新学区が適用されるのは、普通科、総合学科の一般入試など。単位制普通科や総合学科の推薦入試、専門学科などは原則、全県から通学できる。

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