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今春の公立高校入試で問題用紙が配られるのを待つ受験生=3月、神戸市内
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今春の公立高校入試で問題用紙が配られるのを待つ受験生=3月、神戸市内
志願変更のパターン
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志願変更のパターン

 兵庫県教育委員会は3日、定例委員会を開き、志願変更などの方法を含む来春の公立高校入試要綱を決めた。今春とほぼ同じで、出願状況を見極めてから第1志願を選ぶ“偵察出願”は制度上、可能なままとなった。(上田勇紀)

 県内の公立高一般入試は、普通科や総合学科の「複数志願選抜」と、専門学科や定時制の「単独選抜」に分かれる。複数志願選抜内は第2志願しか変更できない一方、単独から複数志願選抜に変える場合、第1、第2志願の両方を新たに選べる。

 制度上、いったん専門学科を志願し、全体の倍率を見てから普通科などに変更できる。

 県教委によると、偵察目的かどうか不明だが、今春、第4学区(姫路・西播地域)で3人が単独から複数志願選抜の難関校に志願変更。変更は学区再編前から可能だったが、再編初年度で注目され、県議会でも一部議員から「公平な入試制度ではない」との指摘が出た。

 だが、県教委は「通学などで高校の選択肢が少ない地域では、偵察でなく、本当に専門学科と普通科の間で悩む生徒が多くいる」とし、変更を見送った。「今後、偵察が増えるようなら考えたい」とする。

【中学校「地道に指導する」/保護者「不公平感が残る」】

 来春の公立高校入試でも制度上、“偵察出願”が可能となったが、各中学校は進路指導を徹底し、これを防ぐという。一方、保護者からは「偵察ができる状況は変わらず、不公平感が残る」との声が上がった。

 神戸市立中学校長の一人は「15歳の将来が抜け道のような形で決まるのは良くない。道義的意味を含め、地道に指導をしていく」と力を込める。その上で「制度上、保護者や生徒が強く求めれば拒否できない」と漏らす。

 学区再編で今春から、志望校に落ちても定員割れの高校に行ける「その他校希望」制度がなくなった。指導が慎重になり、難関とされる県立姫路西高校(姫路市)や県立長田高校(神戸市長田区)で第1志願が定員に満たなかった。

 県教委幹部は「初年度だけの事態だ。情報共有が進めば落ち着き、偵察も有利には働かない」とみる。

 ただ、リスクは伴うものの、難関校に限らず、偵察の上で定員に満たない高校に志願変更することはできる。

 神戸に拠点を置く学習塾幹部は「進路選択には塾の影響が大きい。合格のために偵察を勧める塾もあるかもしれない」と指摘。中学3年の娘がいる母親(48)=三田市=は「真面目にやる方から見れば、偵察ができる制度はフェアじゃない」と話した。(上田勇紀)

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