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 兵庫県内の公立高校一般入試で、いったん単独選抜で志願し出願状況を見て複数志願選抜に変更する“偵察出願”の防止に向け、県教育委員会が具体策の検討を始めた。2015年度入試で新学区制が導入されて以降、「不公平」との指摘があり、新学区制の影響を検証する委員会で改善を求める意見が上がった。

 複数志願選抜は全日制普通科と総合学科が対象で、県内5学区内でそれぞれ第1、第2志願を選ぶ。単独選抜は専門学科や定時制が対象で、県内全域から志望学科を一つだけ選ぶ。

 現行制度は、複数→複数の志願変更では第2志願校しか変えられないのに対し、単独→複数では第1、2志願校とも変えられる上、第1志願校については複数志願選抜と同様に加算点が付与される。

 県教委によると、まず単独選抜で出願し、複数志願選抜の倍率を確認した上で難関校に志願変更するという「抜け道」があった。2日に志願者数が確定した18年度一般入試でも、当初定員割れをした第4学区の難関校で、志願変更により第1志願者数が増えていた。

 昨年12月、「高等学校通学区域検証委員会」がまとめた報告書で改善を求める意見が出た。県教委は、複数志願選抜で第1志願校の変更を認める▽単独→複数の変更を認めない▽単独→複数の変更で第1志願校の加算点をなくす-などの案を検討。今後協議する。制度変更のスケジュールは決まっていないという。

 一方、17年度入試では単独→複数の志願変更は56件あったが、学校数が少ない地域では普通科と専門学科とで進学先を悩む生徒も多く、全てが偵察目的ではないという。「特定校に限った事案ではないが、不公平感があるのも確か。選択肢を狭めることにもなりかねないので、慎重に検討を進める」としている。(井上 駿)

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