三木

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秋祭りで宮入りする明石町の屋台=2018年10月、大宮八幡宮
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秋祭りで宮入りする明石町の屋台=2018年10月、大宮八幡宮
金綱締めの反り屋根が特徴的な新町屋台=2018年10月、大宮八幡宮
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金綱締めの反り屋根が特徴的な新町屋台=2018年10月、大宮八幡宮

 トン、トトン…。薄暮の城下町を、夕げの香りと太鼓の音が包む。秋祭りの季節が到来した兵庫県三木市内の各地区で練習に熱が入る。

 播州三大祭りの一つとうたわれる大宮八幡宮(三木市本町2)の秋祭りも、いよいよ12日に夜宮を迎える。急勾配の石段を登って宮入りする姿は勇壮で美しい。屋台愛好家の横山隆史さん(71)=三木市=らに話を聞き、8台を紹介する。(大橋凜太郎、井川朋宏)

■明治から受け継がれる彫刻と太鼓<明石町>

 先陣を切って宮入りする明石町は、唯一その屋台蔵を大宮八幡宮の参道に構える。幕末から明治初期ごろの制作と推測され、一部が往事のままの姿で残る。

 2011年に大改修をした。2匹の竜が目を引く水引幕はかつての「海女の珠取り」の物語の絵柄に戻し、四本柱を長くするなど全体的に大きくなった。

 しかし、川中島での武田信玄と上杉謙信の一騎打ちや、四季の花などを表現した彫刻はそのまま継承された。鳴り太鼓も皮こそ張り替えられたが、高度な技法「ウロコ彫り」でケヤキ材をくりぬいた胴は昔から変わらない。

 横山隆史さんによると、材質の固さや表面積の大きさによって残響が長く、音に深みが出てくるという。「2キロ先のガラス窓が揺れた」とのうわさも耳にしたそうだ。全明石町屋台奉舁会の山本真次会長(44)は「屋台は昔から受け継がれている大切なもので、皆誇りを持っている。一番立派な宮入りをしたい」と意気込んだ。

■住民の熱意で復活 8台で唯一金色の綱<新町>

 2007年10月の秋祭り直前、新町屋台は屋台蔵もろとも全焼する災難に遭った。地元の新町、大宮町の住民は復興委員会を立ち上げ、屋台本体や装飾、金具などそれぞれ異なる業者を厳選。約270世帯から目標額を超える寄付金約5300万円を集め、09年に新調して復活を遂げた。

 旧屋台を踏襲した反り屋根が特徴で、8台の中で唯一金色の綱で締められ、踊るようなシャチの飾りが目を引く。水引幕は平家物語の一節にある宇治川の先陣争いの一幕で、源義経軍の武将が名馬に乗り、川を渡る勇壮な姿などが刺しゅうされている。

 高欄掛けの4枚は竜、ワシ、虎、コイの退治の場面が描かれる。ケヤキ材の狭間彫刻は新調時に前後左右のデザインを変え、三木金物の古式鍛錬の図を初めて採り入れた。

 復興する過程で新町区長を務めた金物販売の柳省三さん(75)=三木市=は「全焼した時は失意のどん底だったが、地元住民の熱意が早い復興へとつながった」と回想した。

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