三木

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作・吉田士郎
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作・吉田士郎

 原子力発電所の元技術者で、64歳から独学で木版画を制作する吉田士郎さん(78)=兵庫県小野市=の作品を紹介してきました。次回11月1日以降は番外編を掲載します。

 見上げると真夏の晴天が広がっていた。汗を流しながら駅の周辺を歩き、粘った末、出入り口と踏切が見渡せるアングルを選ぶ。時刻表を見る。ゆっくりと電車が来た。透き通った青空に、車体の赤と白が映えた。

 朝夕は、高校生や住民でにぎわうが、今は午後3時を過ぎ、ホームにも改札にも人影はない。セミの鳴き声と、時折行き交う車のエンジン音だけが、熱されたアスファルトに染みていく。

 「エンジニア時代は全国を飛び回った。故郷のことを知りたくて」と題材に選んだ駅と周辺の風景。作品は30近くに及んだ。それぞれの場所の魅力を自分なりに表現できたのではと思う。次からは故郷の風景を中心とした作品を紹介する。(聞き手・杉山雅崇)=おわり

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