クリスマスの飾り付けに生かしてもらおうと、兵庫県立三木山森林公園(三木市福井)がリース用のつるを販売している。29日に予定していたイベント「クリスマス飾りつけとリースづくり」が中止となり、森林資源の利用に理解を深めてもらおうと、使用予定だった素材を提供するという。
同園には、秋の七草の一種「クズ」など、つる植物が自生している。放置すると他の樹木に絡みついて生育を妨げるため、毎年取り除き、リース制作体験用の素材として活用している。
リースづくりは対面指導が不可欠で、今年は新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて取りやめに。参加を予定していた人から「素材だけでも販売してほしい」と要望があったため、事前に調達していたつるの販売を決めたという。
同公園管理事務所の男性(70)は「つるは、森では邪魔者扱いされているが、加工すれば自宅を彩り、生活に潤いをもたらすものになる」と力を込めた。
1個300円。先着30名には、リースに取り付ける木の実やリボンなども贈るという。三木山森林公園TEL0794・83・6100
(大橋凜太郎)
