包丁職人の情熱、後輩へ 母校の吉川高で講演 三木
2020/12/24 05:30
想像を具現化した製品を見せる田中誠貴さん=吉川高校
田中一之刃物製作所(兵庫県三木市別所町石野)の田中誠貴代表(43)が22日、母校の吉川高校(同市吉川町渡瀬)で講演した。包丁職人としての生き方を通して、2、3年生約210人に仕事への情熱を語った。(大橋凜太郎)
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田中さんは1995年卒業の21期生。福井県の包丁メーカーで修業を積んだ後に帰郷し、家業を担った。2019年には母校への恩返しとして自作の包丁16本を寄贈し、「本物の三木金物に触れてほしい」との思いを寄せていた。
田中さんは講演で、包丁職人という職業について「免許もなく、自分の腕しかない」と説明。自ら営業に出る重要性に気付くまでに、長い年月を要したことを振り返った。
多くの人の目を引くために、ロリータファッションを基調としたり、ロボットアニメの武器を模したりした「デザイン包丁」の開発経験も紹介。知名度が高まるきっかけとなったが「人が作ったものを批判するのではなく、それを超えるものを作りたいという探究心が原動力になる」と訴えた。願望を口にするだけでなく、「実際にやって初めて結果が出る」とも強調した。
このほか、「仕事の評価は自分ではなく、周囲がするもの」など、示唆に富んだ言葉を投げ掛けた田中さん。生徒会長の2年、下江修平さん(17)は「新しいことに挑戦するのは、険しい道を歩むこと。田中さんの人生を参考に、夢に向かって頑張りたい」と話していた。