古民家活用、カフェ併設の助産院オープン 三木

2021/01/19 05:30

新しくオープンしたカフェ。「まるで実家のよう」とにぎわう=三木市久留美

 母乳外来や日帰り型産後ケアを担う「なおみ助産院」と、親子で集えるカフェ「cafe flat」が18日、兵庫県三木市久留美にオープンした。助産師の寺尾直美さん(40)=三木市=が、クラウドファンディングを利用して開設。助産院は北播磨でもわずかで、寺尾さんは「育児を一人で抱え込まずに気軽に訪れてほしい」と話す。(篠原拓真) 関連ニュース 築110年の庄屋改装した茶房 非日常の空間、個性的な菓子や茶が人気 「やるやん!明石」「住みたい」「素晴らしい」保健師の対応に賞賛 子育て施策PR合戦 神戸市と明石市 「競争本意でない」でも互いに意識


 寺尾さんは神戸市の病院や助産院で勤務し、9年前に助産院を開業。出産施設のない三木市では、近隣地域の産婦人科施設で出産し自宅に戻るケースが多く、助産院では出張外来や授乳ケアに取り組んできた。
 新たに開設した助産院は、1階に診療室や風呂を整備し、2階には授乳指導や昼寝などができるスペースを3床用意。隣接する古民家は改装しカフェに。幼児用ベッドやおもちゃ、絵本を準備した。縁側にある三つの机以外は、畳に背の低い机が並ぶため、子どもたちも自由に動き回れる。
 3歳の次男と1歳の長女を連れて来た女性(30)=同市=は「小さい子を連れてカフェには行きづらい。ここでは同じような状況のお母さんも多く、助産師に子育てや悩みも相談しやすい」と笑顔で話した。
 昨年末のクラウドファンディングでは、1カ月で108万9千円が集まり、自身が調達した資金と合わせて運営費に充てる。寺尾さんは「お母さんたちの笑顔の支えになりたい。北播磨全域から気軽に来られる場所にしたい」と話した。
 カフェは月、火、木曜の午前10時~午後3時。助産院は予約制。

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