三木山森林公園の四季(35)ユキヤナギ
2021/02/27 05:30
雪のような花を咲かせるユキヤナギ=三木山森林公園
昭和30年代の里山環境を復元しようと職員らが立ち上がった三木山森林公園(兵庫県三木市)。外来種を駆除し、芝生広場をかつての草原に戻す取り組みなどが奏功し、カヤネズミやニホンアカガエルといった多様な生物が定着した。四季折々の原風景にいぶく命をファインダー越しに紹介する。
関連ニュース
<きらり ひと巡り>農家・富木茂樹さん(77) 駆除ではなく命を感じて
「厄介者」食材活用なるか ヌートリア対策で、静岡
市民と「川活」で外来種防除作戦 明石・瀬戸川でアカミミガメ捕獲に挑戦、親子ら20人参加
■雪のような純白の輝き
雪のように輝く「ユキヤナギ」が、三木山森林公園(三木市福井)で徐々に花を開きつつある。満開になるのは3月下旬だが、直径1センチにも満たない小さな花が、存在感を放つ。
昭和30年代の里山環境を復元しようと、職員らが力を尽くす同公園。園内では、既にウメやサンシュユが花を咲かせ、メジロやウグイスのさえずりが響いている。樹木医の梅木伸一郎さん(67)は「人と自然が共存していた時代に近い環境で、生き物たちが自然に生きている。見ていると元気がもらえる」と目を細める。
職員たちの原風景でもある里山。人との関わりの中で、紡がれてきたさまざまな命が輝いている。(大橋凜太郎)=おわり