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女性用ハーネスを開発した「基陽」の久米梨佳子さん=三木市別所町小林
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女性用ハーネスを開発した「基陽」の久米梨佳子さん=三木市別所町小林

 兵庫県三木市の安全保護具メーカー「基陽」(同市別所町小林)の開発チームが、女性用やデザインにこだわったフルハーネスを開発した。建設現場で働く左官やとび職などの技能者のうち、女性が占める割合は3%(2019年)にとどまる。男性中心の業界に女性の視点で新風を吹き込む。(長沢伸一)

 「この線もっと細くできないかな」「空をイメージした色の方がいいのでは」

 3人の女性がパソコン上の図形を基に同社の会議室で議論を重ねている。この部屋から女性専用フルハーネス(昨年11月発売)と和柄デザインのフルハーネス(今年3月発売)を生み出した。

 開発チームは昨年1月に結成され、全員女性。メンバーの一人、久米梨佳子さん(20)は19年4月に入社し、1年目から新商品を開発するデザイン部に抜てきされた。

 中学生の時からものづくりに興味を持ち、工業高校に進んだ久米さん。職人を夢見ていたが、周囲から「女性だから、けがが危ない」と理解を得られなかった。授業で初めて着用したハーネスを「かっこいい」と感じ、同社に入社した。

 メンバーは新商品開発のために、同社の既製品のフルハーネスを着けたまま1日過ごした。料理をしたり、掃除をしたり、登山にも行った。約1キロの重りのある生活は肩に負担がかかり、気分が悪くなった。

 夏場の建設現場では熱中症のリスクが増す。安全を守るはずの道具が滑落事故の原因になるおそれもあり、部品の軽量化を目指し、試作品ができる度にメンバーで身に着けて模索を続けた。

 もう一つの課題はデザインだった。男性中心の業界のため、女性でも男性用作業服を着用している人が多いという。現場で働く女性職人からは「華やかで現場にいても輝けるデザインにしてほしい」との要望が届いた。議論を重ね、「強くあろうとする人を支える色」と、濃いピンクと銀の2色を選んだ。発売後、女性職人からは「デザインがかわいい」「ベルトの生地が柔らかく体にフィットしやすい」との反響の声が届いた。

 「重い、しんどいというハーネスのイメージを変えたい」と久米さん。亀甲文様と空色デザインのフルハーネスも新たに開発し、「女性が作っても安心・安全ということを広げていきたい」と意欲を見せている。

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