新成人に日本酒発送 地元産山田錦PR 三木市
2021/04/10 05:30
新成人向けに製造された純米大吟醸酒=三木市提供
兵庫県三木市は、今年の新成人に三木産山田錦を使用した日本酒を贈った。消費が低迷する日本酒の認知度向上を目指し、市内唯一の酒造会社「稲見酒造」と協力。三木産山田錦を100%使用した純米大吟醸酒を限定製造し、申し込みのあった新成人に贈答した。
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「酒米の王者」と呼ばれる山田錦。三木市は吉川町を中心に品質の高さを誇るが、若者の日本酒離れや新型コロナウイルス感染症による外食産業への影響で、山田錦の需要も大幅に落ち込んでいる。
減産が余儀なくされる中、市は地元特産への関心を高め、日本酒ファン増加につなげようと、新成人へのプレゼントを企画。国の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」で費用を賄い、贈答用として特別に製造した。
日本酒は、ラベルに「MIKI20 三木で育ちました。」と印字。新成人向けの贈答品は日本酒のほか、山田錦の米粉を使った「ガトーショコラ」も用意したが、今年の新成人のうち、約半数の289人が日本酒を選択した。市は3月末までに発送を終えたという。
市農業振興課は「地域の特産を知って日本酒ファンが増えれば」と期待し、「日本酒を飲む以外に、山田錦を作りたいという人が出てくるきっかけにもなってほしい」としている。同課TEL0794・82・2000(代表)
(篠原拓真)