人工呼吸器の特別支援学校生重体問題 第三者委が初会合、12月末めどに結果報告へ
2021/08/05 05:30
委嘱状を受け取る事故調査委員=市立教育センター
昨年12月に兵庫県三木市立三木特別支援学校で人工呼吸器を装着した女子生徒(16)が意識不明の重体に陥った問題で、第三者による事故調査委員会が4日、市立教育センター(同市福井)で初めて開かれた。事故調査委員3人が出席し、今後の調査方針などを決めた。今後、月1、2回程度の開催を想定し、市教育委員会は「12月末をめどに結果報告としたい」としている。
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市教委は、学校関係者の聞き取りや医師らへの意見聴取を重ねてきたが、原因究明に至らず、今年6月、事故調査委設置を決定。委員には、くすのき法律事務所(神戸市中央区)の永井光弘弁護士▽神戸大病院の西村善博・呼吸器内科教授▽兵庫教育大大学院の高野美由紀教授-を選び、委嘱期間を2022年3月末とした。
会議は非公開。市教委によると、西村教授が委員長を務めることで合意した。委員からは市教委が作成した調査報告書を踏まえ「発生前を含む女子生徒の健康面を知りたい」などの意見が上がったという。
今後の調査については、女子生徒の保護者や学校看護員、担任教諭、養護教諭らへの聞き取りを次回以降に実施する方針を決めた。使用機器の確認と現地調査も進めるという。
事案は昨年12月11日に発生した。当時中学3年の女子生徒は肺や気管の痰(たん)排出を補助する措置を施すために学校看護員が体を持ち上げた後、容体が急変して意識を失った。現在も意識は回復していない。市教委は今月2日、学校で保護者説明会を開いた。(篠原拓真)