「三木駅舎工事、安全に進めて」地元の会社が墜落制止用器具を寄贈

2021/11/19 05:30

写真を手に曽祖父について語る基陽の藤田尊子社長(左)と山下典子常務の姉妹=三木市別所町小林

 兵庫県三木市の安全保護具メーカー「基陽」(同市別所町小林)が、神戸電鉄三木駅の駅舎建設工事に取り組む作業員らに墜落制止用器具「フルハーネス」30セット(約150万円相当)を寄贈した。「基陽」の役員を務める姉妹の曽祖父が約80年前に神鉄の延伸に尽力したといい、「立派な駅舎を造ってほしい」と期待を込めた。 関連ニュース 台風7号、兵庫・明石付近に再上陸 県内上陸は5年ぶり  【台風7号】兵庫県内で停電相次ぐ 神戸・東灘区住吉南町で190軒 阪神全線で運行を再開 16日は始発から通常ダイヤの予定 台風7号

 神鉄三木駅は、2018年3月に発生した民家火災の延焼に伴い、下り駅舎が焼失した。三木市は来年3月の完成に向け、駅舎再建工事を進めている。
 今回の寄贈を巡って、基陽の藤田尊子社長と山下典子常務は「私たちの曽祖父、藤田友治郎も株主として、三木上の丸駅から三木駅への延伸に尽力したと聞いている」と説明。「市民として、ひ孫として何かできないかと考えた結果、墜落制止用器具の寄贈を決めた」と話す。
 今月8日に作業員らにフルハーネスを贈り、山下常務は「実際に職人さんが装着して現場に立つ姿を見るとうれしかった。曽祖父も喜んでいるはず。念願の駅舎。建設工事を安全に進めてほしい」と願っていた。(篠原拓真)

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