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かつお節削り器製作で連携する常三郎の魚住徹社長(右)と山川水産加工業協同組合の坂井弘明組合長=三木市福井
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かつお節削り器製作で連携する常三郎の魚住徹社長(右)と山川水産加工業協同組合の坂井弘明組合長=三木市福井
かんなについて説明する魚住社長(右)=三木市福井
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かんなについて説明する魚住社長(右)=三木市福井
削り器のやいばの違いで粉(上)になったり、花(下)になったりするかつお節=三木市福井
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削り器のやいばの違いで粉(上)になったり、花(下)になったりするかつお節=三木市福井

 兵庫県三木市のかんな製造業者が、鹿児島県指宿市の最高級かつお節「本枯本節(ほんがれほんぶし)」専用のかつお節削り器の製作に取り組んでいる。新型コロナウイルス禍による在宅時間増加で削り器の需要が拡大。長く熟成させ、うま味が凝縮しているかつお節の味を、「金物のまち」が誇る伝統の技で際立たせようと、特産地のコラボレーションが実現した。(長沢伸一)

 11月末、山川水産加工業協同組合(指宿市)の理事たちが、三木市福井のかんな製造業「常三郎」を訪問。地元鹿児島からかつお節を持ち込み、「三木かんな」の切れ味を確かめた。

 かつお節をかんなの上で滑らせる。室内を漂う香りとともに理事たちは感嘆した。「きれいに花になっている」「やいばの出方でこんなに違うのか」。きり箱の中のかつお節は、粉にならず「花削り」で表れた。

    ◇

 かつお節は指宿市、枕崎市(鹿児島県)、焼津市(静岡県)が三大産地とされ、3市で全国の9割以上を生産している。同組合によると、指宿市の2019年度の生産量は7949トン。深いコクや上品な香りが特長の最高級品「本枯本節」は483トンで全国1位だった。

 新型コロナ禍で在宅時間が増加し、同組合にかつお節を自宅で削りたいとの要望が寄せられるようになった。削り器を仕入れたものの生産が追いつかず、購入者からは「粉になってしまう」と不満も出たという。

 「削り方を教えても粉になるとの声が届く。きちんとした削り器があれば、もっと自信を持ってかつお節を売れるのではないかと考えた」と坂井弘明組合長(52)。九州経済産業局や三木市などの仲介で、かんな業者「常三郎」との連携がスタートした。

    ◇

 「常三郎」の魚住徹社長(62)は、一般的な削り器は、やいばが安価で切れなかったり、研ぎが難しかったりする課題を挙げる。「どこが良くて高いのか、なぜ安いのかを理解できずに安価品を買ってしまうケースも多い。また、本枯本節などかつお節によって、やいばの精度や台の口幅が変わる」と解説した。

 同組合の理事らは同社のかんなでかつお節削りを体験し、製造を依頼した。今後、試作品を作って議論を重ね、専用削り器を完成させるという。

 坂井組合長は「かつお節作りが専門で、やいばのことは分からないままだった。本枯本節とかんなを一緒に販売し、もっとお客さんに楽しんでもらえるように」と今後の展開を描き、魚住社長は「お互いの産地を知ることが大切。私もやいばの研究につながっている。来年は現地に行き、製品を完成させたい」と話している。

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