電子マネー3万円必要 コンビニ店員、メール確認すると「8億円の財産あげます」詐欺疑い通報、被害防ぐ

2022/03/02 05:30

署長感謝状を受け取る野上亜紀さん(右)と森川昭美さん=三木署

 高額譲渡金名目の特殊詐欺被害を防いだとして、兵庫県警三木署はセブン-イレブン三木小林東店(三木市別所町小林)店員の森川昭美さん(41)と野上亜紀さん(41)に署長感謝状を贈った。 関連ニュース 「5億円当選」信じる女性 信用組合と警察が必死に説得 「1億円が当たる宝くじ」120万円で購入したら、送られてきたのは 「50億円当選」詐欺と納得せぬ男性、警官と説得続け入金防ぐ 信金係長、2度目のお手柄

 同署によると、1月10日正午ごろ、同県加東市の男性(79)が来店し、電子マネー3万円分を購入しようとした。レジで応対した森川さんと野上さんが購入理由を尋ねると、男性はうまく説明できず、携帯電話に届いたメールを見せたという。不審に思った2人は警察に通報し、被害を防いだ。
 男性には「8億円の財産をあげます。手続きのために3万円の電子マネーが必要です」とのメールが届いていた。野上さんは警察の注意喚起を思い出しながら対応したといい「防げて良かった。今後も声を掛けていきたい」と話した。
 森川さんは2月15日にも、パソコン修理名目の特殊詐欺被害を防いだ。三木市内の男性(81)から「電子マネーってどう使うの」と尋ねられ詐欺と確信し、警察に通報した。森川さんは「1回目より2回目の方が自信を持って対応できた。もしかしたらと思って続けたい」と、さらに防犯意識を高めていた。(長沢伸一)

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