入部してほうき上げから…重量挙げ女子4人、3年生全員で全国へ「最後の舞台頑張りたい」三木東高
2022/07/16 05:30
全国大会に向け、意気込む三木東高校の(左から)稲岡愛莉さん、金田愛さん、井上紗花さん、杉能舞夏さん=三木市別所町小林
全国高校女子ウエイトリフティング競技会(23、24日・石川県金沢市)に、三木東高校(兵庫県)の3年生4人が出場する。入学以来、新型コロナウイルス禍に振り回された高校生活。4人は「3年生の選手全員で遠くの試合に行くのは初めて。最後の舞台を頑張りたい」と意気込む。(長沢伸一)
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全国大会に出場するのは、井上紗花さん(45キロ級)▽杉能舞夏さん(49キロ級)▽金田愛さん(55キロ級)▽稲岡愛莉さん(59キロ級)-の4人。
アコースティックギター部にも所属する井上さんは、重量挙げ部の先輩や顧問の門脇創一教諭に誘われて2年生の夏に入部。ギター部として文化祭など人前で発表する機会があり、「試合前の緊張感などはギター部の経験がプラスになった」という。試合経験はほかの部員より少ないが「始めるきっかけをくれた人や親に感謝を伝えられるような結果を出したい」と話す。
主将を務める杉能さんは、3月の全国高校選抜大会で2位に入った実績を誇る。8月に愛媛県で開かれるインターハイへの切符も得ている。選抜大会後、優勝者と自分のフォームを動画で見比べて修正。ジャークで自己記録を更新した。「高校最後の夏。振り返った時に悔いが残らないように」と表情を引き締める。
中学3年のオープンスクールでの部活見学が同校に入学するきっかけの一つになったという金田さんは「先輩たちが競技の魅力を語っている姿が楽しそうだった」と笑う。実際に入部すると、筋肉痛が続き、帰宅時間も遅くなり、辞めようと思った時もあった。1カ月ほどしてバーベルを上げられるようになり楽しくなった。「全国は初めてで強豪選手と戦える舞台。頑張りたい」と決意を示す。
稲岡さんは金田さんに誘われて1年生の時に入部した。最初はほうきを上げるところからのスタート。競技をしている先輩の姿は輝いて見えたという。現在の自己記録はジャーク53キロ、スナッチ46キロの計99キロ。「入学した時はこんなに上げられるようになるとは思いもよらなかった。全国に行けると思ってなかったので全力で挑みたい」と意気込んでいる。