自宅の庭で世紀の発見? スマホで撮影、検索結果はツチノコ! 研究員の回答は…
2022/08/04 05:30
一見してツチノコ。実はガの幼虫(西畑静男さん提供)
三木支局に1通のメールが届いた。「庭でツチノコのようなものを発見した。何か調べてほしい」。ドキドキしながら添付の写真を見ると、全体的に茶色く、三角形の頭にヘビのうろこのような模様。これは、もしや…?
関連ニュース
マムシかと思った…幻のヘビ「シロマダラ」発見 主婦が3歳息子を守ろうとして捕獲
2年間保管していた竹チップ、動かしてビックリ! 中からカブトムシの幼虫500匹超
「ツチネコか!」別の生き物となって発見された子猫 「可愛い新種」「ちょっと長い」
メールの送り主は兵庫県三木市の西畑静男さん(71)。ツチノコのような生き物を最初に見つけたのは、妻の美智恵さん(70)だったという。7月18日午前8時ごろ、ベランダで洗濯物を干していると、足元の植木鉢の中に何かがいるのに気付いた。
体長は約8センチ。うろこのような模様にマムシかと思ったが、舌を出さないのでヘビではなさそう。静男さんはスマートフォンのカメラをかざし、写したものの名前を検索してくれる機能を使って調べた。スマホに表示されたのは「ツチノコ」だった。
世紀の発見か!? 西畑さん夫婦は慌てて森林公園などに問い合わせたが、研究員が不在。ひとまずそのままにしていると、ツチノコのような生き物は翌日、縮んで糸のようなものを張っていた…。
◇
爬虫(はちゅう)類などに詳しい県立人と自然の博物館(三田市)の太田英利・主任研究員によると、正体はガの幼虫だった。スズメガ科、ホウジャク亜科に属するビロードスズメというガで、発見された際の状態は、さなぎになる直前の段階という。捕食者である鳥類へのけん制としてヘビに擬態しているといわれ、太田研究員は「一般の方がツチノコと見間違えても仕方がないでしょう」と話す。
静男さんも自力で調べた結果、ガの幼虫ではないかと推測していたが、「少年のようにワクワクした」と楽しげに笑った。(小野萌海)