来館困難な高齢者らに読書の楽しみを 蔵書やCD、無料で定期宅配 三木の図書館
2022/08/23 05:30
高齢や障害などで図書館の利用が難しい市民向けに、兵庫県三木市は9月から図書館の蔵書とCDを無料で定期宅配するサービスを開始する。図書館職員が月に1度、利用者宅を訪問し、蔵書の貸し出し・返却を行う。(長沢伸一)
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三木市立図書館は中央、青山、吉川の3館があり、計約34万8千冊を所蔵する。人口6万~8万人未満の全国の公立図書館(110市区)のうち、3位の貸出数を誇る。誰もが利用しやすい図書館を目指し、生涯学習に役立ててもらおうと、さらなるサービスの充実を図る。県内では明石、芦屋市、多可町などが同様の取り組みを行っている。
対象は、市内在住の市民で、本人や本人の代理人(家族など)が、図書館への来館が困難な人。加えて、身体障害者手帳所持▽精神障害者手帳所持▽要介護認定を受けている▽療育手帳所持▽75歳以上▽図書館長が必要と認めた人-のいずれかに該当することが条件となる。
サービスの利用は事前登録制。中央図書館に連絡すれば、職員が自宅を訪れ、登録作業を行う。現在登録を受け付けている。貸出期間は約1カ月で、図書最大10冊とCD1枚まで借りることができる。最新号の雑誌とDVDはサービスの対象外。返却本の引き取りの際に次の希望図書を届ける。申し込みは中央図書館で受け付け、青山図書館や吉川図書館の蔵書も取り寄せて宅配する。
宅配は9月から毎月第1、第2水曜日のいずれかに実施する。中央図書館の伊藤真紀館長は「高齢などで来館を諦めていた方にぜひ利用してもらいたい」と話している。
中央図書館TEL0794・83・1313