「亡きエースの気持ちも一緒に」還暦野球の三木オルウェイズ、最高峰の全国選手権へ

2022/09/29 05:30

還暦野球最高峰の大会に挑む「三木オルウェイズ」のメンバー=三木市志染町吉田、自由が丘北公園

 兵庫県三木市を拠点に活動する還暦野球チーム「三木オルウェイズ」が、10月7日に水戸市で開幕する「全日本還暦軟式野球選手権大会」に初出場する。3年前の県リーグ戦で3位に入り、県代表の出場権を獲得した。新型コロナウイルスの影響で全国大会は2年連続で中止され、昨年には大活躍したエースが他界。苦節を乗り越え、晴れ舞台に挑む。(長沢伸一) 関連ニュース 社高校の号泣マネジャー、SNSで感動呼ぶ 甲子園出場決め「感情が爆発」 「必要なものは全部、東洋大姫路で学んだ」 伝説の元甲子園球児・アンが語る「今年の春は特別」 甲子園を目指した野球部キャプテンは女の子


 三木オルウェイズは2004年に発足。05年に県還暦軟式野球連盟に加盟し、リーグ戦を行っている。70歳以上の選手による古希チームを含めて48人が所属している。
 全日本選抜大会には過去2度出場し、14年にはベスト16に入ったが、最高峰の「選手権大会」にはなかなか手が届かなかった。悲願に向け、19年、元社会人野球川崎製鉄神戸の投手でアマチュア日本代表も経験した真鍋義之さんが加入。リーグ戦でチーム14勝中12勝を挙げ、初の全国選手権行きの切符を引き寄せた。
 目標を達成し、チームは士気を上げていたが、新型コロナウイルスの感染拡大で、出場予定だった20、21年の選手権大会は中止。エースの真鍋さんは昨年、病気のため67歳で亡くなり、全国舞台を踏むことなくこの世を去った。井村二郎監督(76)は「打っても5番。チームの大黒柱だったのに」と悔やむ。
 県リーグ戦も今年から再開され、当初は負けが続いたが、徐々に試合勘を取り戻し、夏以降は上り調子。主将の永尾貢さん(69)は「選手権では、真鍋さんの気持ちも一緒に戦いたい。血気盛んに全国の強豪に挑みたい」と意気込む。
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 三木オルウェイズは、新メンバーを募集している。練習日は水曜と土曜の午前中。主に自由が丘北公園で行っている。60歳未満でも練習生として参加可能。野球経験は問わない。

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